空き家の管理・対策はどうすべき? 問題点や管理方法などを徹底解説!

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都市に企業や人が集まるたびに、地方の空き家問題が深刻化してきています。人口減少が目立つ市町村が多くなり、若者の都市への転出が増え、空き家が増加しているのです。しかし、空き家問題は地方だけではなく、人が集まる都心のほうでも問題が起きています。空き家は、放火の危険や犯罪の増加・周囲への悪影響が危惧されている問題です。空き家の所有者は、トラブルを防ぐためにも、管理や対策を徹底させておかなければなりません。けれども、どのようにすればいいのか分からない方が多いでしょう。そこで、本記事では、空き家問題の概要や管理方法・対応策・片付けの仕方について説明します。

  1. 空き家問題について
  2. 空き家の管理について
  3. 空き家の対応策
  4. 空き家の片付け方
  5. 空き家に関してよくある質問

この記事を読むことで、空き家の管理や適切な対策を施すために必要な知識を身につけることができます。片付けたい方や対処法で悩んでいる方は、ぜひチェックしてください。


1.空き家問題について

空き家の正しい管理や対策をするためには、現状・増えている背景・増加による問題をきちんと把握しておかなければなりません。それでは、詳しく見ていきましょう。

1-1.空き家の現状

人が住んでいない家のことを空き家といいます。現在の日本は、空き家の数が増加中で、社会問題として深刻化している状態です。総務省が平成25年に実施した住宅・土地統計調査によると、2013年の空き家率は13.5%と、過去最高水準となりました。なんと、2033年には空き家率が30%を超えるといわれているほどです。30%という数字は、3軒に1軒が空き家という計算になります。治安・防災面から見ても、決して好ましい状況ではないため、早めの対策が必要です。

1-2.増えている背景とは

空き家が増えている背景は、さまざまな理由が絡み合っています。たとえば、田舎の空き家では、企業や人が都心部に集まり、若者が地方からいなくなってしまうのが原因です。以前住んでいた家が空き家状態となり、田舎にいるのは昔から住んでいる高齢者ばかりになります。また、最近では、都市部の空き家も問題視されているのです。都心部の空き家は、権利関係で調整ができない・相続問題・地価の下落などが挙げられます。さまざまな理由が複雑に絡み合っているからこそ、空き家問題が深刻化しているのでしょう。

1-3.増加による問題とは

空き家の増加は、あらゆる問題を生み出すきっかけになっています。主に、挙げられる問題は、犯罪の増加・周囲への悪影響・住宅市場の需給バランス悪化の3点です。空き家が多くなるほど、不法侵入や不法占拠・家屋内での犯罪など、治安が悪くなります。空き家への放火も懸念されているため、これ以上の増加を認めるわけにはいきません。また、無人の家はホコリがたまり、害虫の発生や獣の住みかになってしまいます。倒壊の危険が増す恐れもあり、景観や近所迷惑など周囲への悪影響も計り知れません。そして、住宅市場の需給バランスにも大きな影響をおよぼします。空き家が増えすぎると、周辺住宅の資産価値が下がる可能性があるのです。その結果、空き家が中古市場にあふれかえり、需給バランスが乱れてしまいます。

2.空き家の管理について

それでは、空き家の管理は誰がすべきなのでしょうか。具体的な管理方法や、空き家管理の問題点・難しさについても触れていきたいと思います。

2-1.誰が管理すべきか?

基本的に、空き家の所有者が管理をしなければなりません。しかし、所有者が亡くなった場合は、相続人となる人が管理義務を負うことになります。空き家がマイナス財産の場合、相続放棄をすることもできますが、なかなかうまくいかないのが現状です。民法第940条第1項によると、「相続の放棄をした者は、その放棄によって相続人となった者が相続財産の管理を始めることができるまで、その財産の管理を継続しなければならない」と記載されています。

2-2.管理方法とは?

空き家の管理は、自分ですることができます。空き家管理を始める前に、家の中を掃除して要らないものをすべて処分しましょう。また、ポストや換気・通水などの点検も実施しなければなりません。危険な場所がないか確認した上で、定期的な掃除・点検が必要となります。空き家は普通の家よりも劣化スピードが速いため、常に様子を窺(うかが)っておかなければなりません。

2-3.空き家管理の問題点・難しさについて

空き家管理はとても大変な作業となります。管理の際に問題となる、税金・建物の老朽化・現金化ができないことについて、詳しくチェックしておきましょう。

2-3-1.税金

不動産を所有している人は、空き家であっても「固定資産税」と「都市計画税」がかかります。これら2つの税金は、市町村が決める不動産の価値・課税標準に基づいて決まっているものです。空き家の所有者にも納税の義務があるため、必ず納めなければなりません。ただし、都市計画税については、かからない地域もあります。詳細は、自治体に問い合わせて確認してみてください。

2-3-2.建物の老朽化

空き家は、生活している人がいないため、すぐにホコリがたまり、劣化スピードも速いのが特徴です。実際、東京都大田区では、木造2階建て築46年のアパートが空き家状態となり、屋根のトタンが隣接の家に落ちるようになってから区に苦情が相次ぎました。建物の老朽化は、所有者だけでなく、近隣にも迷惑がかかります。

2-3-3.現金化できない

空き家は、そのまま現金化することができません。ただし、空き家を売却した場合は、手放すことができると同時にお金を得ることができるでしょう。空き家で悩んでいる方の多くが売却を考えるようですが、家の状態や土地の価値・信頼できる業者選びなど、さまざまな点をきちんと考慮しなければなりません。

3.空き家の対応策

自分で管理できない場合に、空き家を放置するケースが増えてきています。今以上増やさないためにも、放置以外の対応策をきちんと把握しておきましょう。空き家対策特別措置法や自治体の対応策・法律上の問題点・周囲ができることなどについて説明します。

3-1.空き家対策特別措置法とは

空き家対策特別措置法は、平成27年2月26日に施行されました。この法律を施行したことで、市町村の空き家対策に、法的根拠を与えることができたのです。具体的な市町村の施策については定められていませんが、基本方針を示しています。空き家対策特別措置法の目的は、以下のとおりです。

  • 空き家等の活用を促進する
  • 地域住民の生活環境保全を図る
  • 地域住民の生命、身体または財産を保護する
  • 空き家等にかんする施策を総合的かつ計画的に推進する
  • 公共福祉の増進と地域復興に寄与する

以上の目的を踏まえつつ、さまざまな措置を法的にとることができるのです。たとえば、著しく保安上の危険となる空き家に対しては、解体通告や強制対処ができます。

3-2.自治体の対応策

空き家対策特別措置法の施行前から、条例を定めて空き家対策を実施してきた自治体はいくつかあります。代表的な対応策としては、解体費用の補助です。損傷・老朽化が激しい住宅について、解体の費用を補助し、住むことができない場合は住宅を用意することもあります。また、近年では、空き家バンクと呼ばれている空き家へのマッチングサービスに委託する自治体も増加中です。移住を考えている人への空き家の開放や公共施設としての活用・福祉用途・観光分野での活用を考えた、自治体の取り組みも実施されています。

3-3.法律上の問題点

所有関係が複雑になっている場合、空き家管理が困難な傾向があります。誰が所有しているのか明確になっていないため、貸せない・譲れない事情が出てくるのです。法律上、所有関係をきちんと整理する必要があるでしょう。しかし、所有関係の整理に費用がかかる・何から始めたらいいのか分からないなどの問題で、空き家がそのままになっているケースが増えています。

3-4.周囲ができることとは

空き家だから、と関係ない人が勝手に入ったり、掃除したりしてはいけません。不法侵入とみなされる可能性があるため、周囲ができることは自治体への通告です。また、空き家管理で悩んでいる人がいる場合は、一緒に解決するための道を模索してください。力を合わせていけば、空き家の管理もできるようになります。

3-5.相談窓口

空き家管理に関して悩みがある方は、自治体に相談してください。空き家対策の条例を定める自治体が増えてきたので、相談に乗ってくれるでしょう。また、税金や法律などに関係している場合は、弁護士に相談するといいですよ。自分1人で悩み続けるよりも、誰かに相談したほうが解決策の第1歩を踏み出すことができます。

4.空き家の片付け方

それでは、実際に空き家の片付けを始める場合、どうすればいいのでしょうか。自分で行う場合やプロに頼む場合、注意点などについて説明します。

4-1.自分で行う場合

自分で行う場合は、ほうき・ぞうきんなど掃除道具の用意から始めなければなりません。家が広い分だけ時間と労力を使うことになります。1人でできない場合は親族に手伝ってもらうか、業者に依頼したほうが良いでしょう。また、危険な場所がないかどうか、家中を細かく確認することも大切です。

4-2.プロに頼む場合

プロに頼んだほうが良いケース・作業の流れ・費用について説明します。

4-2-1.頼んだほうが良いケース

空き家が遠方にある・高齢で日常生活に影響がある・不動産や修繕にかんする予備知識がない方などは、業者に依頼したほうが良いでしょう。空き家が遠方にある場合は、行く時間と交通費が必要となります。業者に依頼すれば、自分の代わりに片付けができるので安心です。高齢で体力がない方は、事故やケガの危険性があるので注意してください。無理だと思ったときは、業者を利用したほうが安全です。

4-2-2.作業の流れ

不用品回収・買取・空き家の片付けを行っている「ファンデックス」の作業の流れを、以下にまとめてみましたのでぜひ参考にしてください。

  1. 電話またはホームページのフォームから問い合わせをする
  2. 実際に、スタッフが整理作業の部屋・家を確認し、無料見積もりを行う
  3. 見積もり内容に納得すれば、作業日時を決め、当日に整理作業をスタート
  4. 不要なものの搬出を行い、クリーニング作業を行う
  5. 最終的な費用や作業の確認→支払い→完了

4-2-3.費用について

具体的な費用は、家の広さや作業員・不用品の数などによって異なります。「ファンデックス」の場合は、以下の費用が目安です。

  • 1K(作業員人数2名):34,800円~
  • 1LDK(作業員人数3名):79,800円~
  • 2DK(作業員人数3名):119,800円~
  • 3DK(作業員人数5名):179,800円~
  • 4DK(作業員人数6名):229,800円~

4-3.業者選びのポイント

スムーズに作業ができるかどうかは、業者選びにかかっています。中には、不法投棄などを行う悪徳業者も存在しているため、十分に注意して選ばなければなりません。業者選びの際は、以下のポイントに注目してください。

  • 丁寧かつスピーディーな対応か
  • 空き家の片付けに経験豊富で実績があるか
  • 口コミや評判が良いか
  • 産業廃棄物収集運搬や古物商許可を取得しているか
  • 無料見積もりが可能か
  • サービス内容が豊富で、不用品買取も行っているか

4-4.そのほか注意点

業者によって、作業範囲が異なります。「クリーニングまでしてくれると思ってたのに」と、業者との間でトラブルが起きているのです。業者に依頼する前は、どこからどこまで作業してくれるのか、範囲をきちんと確認しておきましょう。また、見積もりも確認をして、不審な点があればすぐに尋ねてくださいね。

5.空き家に関してよくある質問

空き家に関してよくある質問を5つピックアップしてみました。

5-1.特定空き家とは?

そのまま放置すれば倒壊、著しく保安上危険となるおそれのある状態のことを、特定空き家といいます。また、著しく衛生上有害となる恐れのある状態、適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態も、特定空き家の対象です。

5-2.空き家を賃貸として活用できるのか?

都市部の人口は増え続けているため、賃貸需要は高まっています。もちろん、人が普通に生活できる状態の空き家であれば、賃貸として活用可能です。しかし、賃貸経営にかんするノウハウがないという理由で、管理者が賃貸需要にうまく対応できないケースが増えています。賃貸経営を考えている方は、ノウハウを身につけなければなりません。

5-3.空き家管理サービスとは?

所有者の代わりに管理を行うのが、空き家管理サービスです。業者によって異なりますが、月1回の巡回で、費用は1万円程度となっています。自治体だけでなく、財団法人・公益法人・民間団体・NPO法人なども、空き家対策へ向けてのサービスを実施しているのです。

5-4.業者に依頼する際、費用を抑えるポイントは?

家財道具や家電製品など、不用品の中には価値が付くものもあるでしょう。そのまま処分するのはもったいないので、買取サービスを利用してください。売却ができれば、処分費用の節約にもつながりますよ。

5-5.住めない空き家の対処法は?

住めない空き家の活用法はたくさんあります。たとえば、空き家を解体して、その土地を公園・駐車場・交差点のすみ切りなどに活用可能です。解体するだけでも、周辺住民に対する悪影響が解決できるでしょう。解体費用に悩んでいる方は、自治体などに相談してみてください。

まとめ

いかがでしたか? 近年、日本では空き家が増加しており、景観や近隣住民への悪影響・犯罪の増加などが懸念されています。空き家は、私たちが生活している家よりも劣化スピードが速くなるため、定期的な点検・管理が必要です。しかし、管理費用がない・遠方にいて管理できないなどの問題を抱えている方は多いでしょう。そんなときは、自治体に相談してください。空き家に対する条例を制定しているところもあるため、解決策が見つかるかもしれません。また、管理しやすくするためにも、空き家にある不用品を整理・処分することが大切ですよ。きちんと空き家にかんする知識を身につけ、適切な管理をしてください。