遺品を売却したら税金がかかるのか? 注意すべきポイントを確認!

はてなブックマークに追加 Twitterでシェア Facebookでシェア

「遺品を売却したら税金がかかるのでは?」「どんな遺品に税金がかかるのか」など、遺産と税金の関係について悩んでいる方は多いでしょう。すべての遺産に税金が発生するとは限りませんが、売却することで税金が発生するものもあるので注意が必要です。事前に把握しておけば、後で失敗することもなく、安心して売却できるでしょう。

そこで、本記事では、遺品を売却する際にかかる税金について解説します。

  1. 遺品を売却したときに税金がかかるものとかからないもの
  2. 遺品売却で発生する税金の計算方法
  3. 遺品を売却する際に注意すべきポイント
  4. 遺品を売却するタイミングは?
  5. 遺品の売却に関してよくある質問

この記事を読むことで、遺品を売却する際のポイントや、税金が発生するものと発生しないものなどが分かります。気になっている方はぜひチェックしてください。

1.遺品を売却したときに税金がかかるものとかからないもの

最初に、遺品を売却したときに税金がかかるものとかからないものを解説しましょう。

1-1.遺品の売却時にかかる税金は「譲渡所得」

遺品を相続せずに売却すると、譲渡所得という税金が発生します。譲渡所得は資産を譲渡したときに得た収入のことで、特定の財産や権利を他人に譲り渡すとその税金を支払わなければなりません。ただし、譲渡所得税は遺品に限らず、自分の持っているものを売った利益が30万円を超える場合にかかる税金となります。つまり、30万円を越えなければ譲渡所得税は発生しません。ちなみに、遺品を売却せず譲り受ける場合は、相続税として税金を支払うことになります。

1-2.30万円以下の遺品は非課税対象

売却しても非課税対象となる遺品は、売却額が30万円以下のものです。遺品の中には、貴金属・宝石・ジュエリー・アクセサリー・指輪・骨とう品・絵画など高価なものが含まれていますが、売却額が30万円以下の遺品に税金はかかりません。30万円ジャストの値がついたものも非課税対象となります。なお、1個・1組あたりの金額が対象となるため、30万円の品物が複数あっても課税対象にはなりません。家具・家電・衣類などの生活用動産も非課税対象となります。

1-3.30万円以上の高級品は課税対象

生活用動産でも数十万円もする高級品や、30万円以上の宝石・骨とう品などの娯楽品は課税対象となります。多くの生活用動産は非課税対象となりますが、ブランドものや高級品は課税される恐れがあるので要注意です。また、金やプラチナといった地金も課税対象で、これらは30万円以下・30万円以上という金額は関係ありません。ただし、ゴールドの指輪やネックレスではなく、金の延べ棒のような地金が対象となります。ほかにも、株式などの有価証券も課税対象となるので注意が必要です。

2.遺品売却で発生する税金の計算方法

では、遺品売却で発生する税金は、どのように計算すればいいのでしょうか。

2-1.譲渡収入金額(売却価格)から計算する

譲渡所得の計算方法は以下のとおりです。

  • 譲渡所得=譲渡収入金額(売却価格)ー(取得費+譲渡費用)

たとえば、譲り受けた骨とう品の買取価格が400万円の場合、そこから購入価格を差し引いた額が利益となります。その利益が課税対象の基準である30万円を越えていたら、課税される譲渡所得にあたるというわけです。骨とう品の買取価格が400万円、購入価格が300万円とします。すると、譲渡所得を割り出す計算式は以下のとおりです。

  • 400万円(買取価格)ー300万円(購入価格)=100万円(利益)

けれども、実際には100万円全部が課税されるわけではなく、購入価格の300万円から手数料・印紙代などの売却費用を差し引きます。また、特別控除として定められる50万円を差し引き、残った額が課税対象というわけです。売却費用を10万円として考えると、以下のような計算となります。

  • 400万円(買取価格)ー[300万円(購入価格)ー10万円(売却費用)ー50万円(特別控除)]=170万円(課税対象)

2-2.課税対象でも総額50万円までは免税対象に

遺品を売却する際にかかる税金に、特別控除というルールがあります。いくらの税金がかかるのか計算の際には、この特別控除も考慮しなければなりません。特別控除について簡単に説明すると、この金額分は非課税にするというものです。特別控除の金額は50万円となっており、遺品1点あたりではなく、すべての遺品の合計に対して適用されることになります。つまり、遺品を売却する際にかかる税金が合計で50万円でも、特別控除を適用すれば課税対象が0円となり、税金がかかりません。50万円を越えた遺品だけ、税金が課せられることになります。

3.遺品を売却する際に注意すべきポイント

それでは、遺品を売却する際に注意すべきポイントをいくつか紹介しましょう。

3-1.1人で勝手に判断しない

「この遺品は高くないから売却しても税金はかからない」と1人で勝手に判断してはいけません。当たり前のことですが、遺品が課税対象になる場合、売却時に税金を支払う義務があります。納税は適切かつ期限内に行わなくてはなりません。そのため、分からないことがあれば1人で勝手に判断せず、税務署に問い合わせたり、税理士などの専門家に相談したりすることをおすすめします。

3-2.相続放棄をする場合は遺品を売却してはいけない

相続放棄を検討している方は、遺品を売却してはいけません。遺品・遺産に対して相続放棄をするということは、遺産を処分する権利がないことと同じです。そのため、相続放棄の手続きをする前に遺品を売却してしまうと、相続する意思があるとみなされ相続放棄の手続きが踏めなくなる可能性があります。もし、故人が多額の借金を背負っていた場合、マイナスの財産も相続することになるので、大変な事態になるでしょう。後悔することのないように、相続放棄したい方は勝手に遺品を扱わないようにしてください。

3-3.課税対象の場合は確定申告を行う

遺品を売却した利益によって課税対象になる場合、確定申告を忘れずに行う必要があります。売却から時間が経過するほど、確定申告のことを忘れてしまいがちです。確定申告をせずに放置すると、脱税とみなされてしまうので注意しなければなりません。確定申告について分からないことがあれば、税理士または税務署に問い合わせるといいでしょう。

4.遺品を売却するタイミングは?

ここでは、遺品を売却するタイミングなどについて解説します。

4-1.相続が確定した後に売却する

遺品を売却するベストなタイミングは、相続が確定した後です。前述したように、相続放棄を考えているのに勝手に売却したり、自分1人の判断で売ってしまったりすると、トラブルになる恐れがあるので注意しなければなりません。課税対象になるかならないか以前に、遺品は動産という財産扱いとなります。不動産などと同様で、遺産分割協議を行った上で、誰が何をもらうのか決めてから売却するのが原則です。相続が確定していないまま売却することがないように、きちんと心に留めておきましょう。

4-2.相続人同士の話し合いが大切

相続人が複数いる場合、誰が何をもらうのか双方が納得できるまで話し合うことが大切なポイントとなります。遺品トラブルでよくあるのが、親族間における相続トラブルです。きちんと誰に何を渡すのか遺言書に記載していなかったり、遺言書が無効になったりしてしまうと、親族の間でトラブルになってしまいます。特に、不動産や宝石類といった高価なものは、トラブルのもとになり兼ねません。トラブルを未然に防ぐためにも、相続人同士の話し合いがカギになるでしょう。

4-3.四十九日を目安に遺品を整理する

遺言書の内容を確認し、相続人同士での話し合いをきちんと済ませ、四十九日を目安に遺品の整理を始めるといいでしょう。四十九日は葬式から落ち着き、親族が集まりやすい日です。遠くに住んでいる相続人でも、四十九日に顔を合わせることになるでしょう。だからこそ、遺品整理を一緒に行い、売却することをおすすめします。気持ちの整理もついているころだと思うので、遺品整理がしやすい日なのではないでしょうか。四十九日以降になってしまうと、なかなか親族が集まりにくく、勝手に売却することでトラブルになる恐れもあるので要注意です。

4-4.遺品整理業者に依頼したほうがスピーディー

遺品が大量にあるほど、売却したり処分したりする作業に時間と手間がかかってしまいます。そんなときにおすすめしたいのが、遺品整理業者です。遺品整理業者は、遺品をまとめて整理し、必要なものと要らないものに分けてくれるので時間と手間がかかりません。要らない遺品は買取に出し、買い取ってもらえないものは処分してもらうことができます。また、遺品整理業者の中には、遺品の供養を行っているところもあるため、処分に困りがちな位牌(いはい)なども処分可能です。遺品整理ファンデックスは無料相談や無料見積もりを受けつけているので、ぜひ1度ご相談ください。

5.遺品の売却に関してよくある質問

遺品の売却に関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.法人への寄付は課税対象になるのか?
A.公益事業を行う法人へ遺品を寄付した場合、国税庁長官の承認を受けているのであれば非課税対象となります。ほかにも、以下のケースが非課税対象です。

  • 強制換価手続きで不動産などの資産を競売して得た利益
  • 国等に対して重要文化財を譲渡(売却)した場合の利益
  • 国・地方公共団体に財産を寄付した場合
  • 財産を相続税の納税に充てた
  • 債務処理計画に基づき、資産を贈与した

ただし、上記は稀(まれ)なケースとなります。いずれも、税理士・税務署・自治体などに相談する必要があるでしょう。

Q.早く売却したほうがいい遺品は?
A.電化製品は、早めに売却することをおすすめします。時間が経過すればするほど価値が下がってしまうからです。次々と新しい電化製品が登場しており、新製品が登場するたびに旧製品の価値が下がり、買取額も少なくなってしまいます。さらに、電化製品は寿命が短いものばかりなので、3~5年使用しているものは買取不可になりやすい傾向があるでしょう。

Q.税金を軽くするコツは?
A.生前贈与をうまく活用することです。生前贈与とは、名前のとおり、生きているうちに相続することで、毎年1人あたり110万円までは非課税となっています。たとえば、100万円で売却できる遺品を売ると課税対象となりますが、生前贈与であれば税金はかかりません。使わなくなったものは生前贈与を行い、税金を軽くさせる方法もあります。生前贈与をうまく進めるには、生前整理が大きなポイントになるでしょう。

Q.遺品業者選びのポイントは?
A.どの遺品整理業者に依頼すればいいのか分からない……と悩んでいる方は、以下のポイントを参考にしてください。

  • 遺品整理業の許可を都道府県知事から取得している
  • 遺品整理や不用品回収などの実績がある
  • スタッフの対応が丁寧でスピーディー
  • 無料相談や無料見積もりを行っている
  • 遺品の処分だけでなく買取も行っている
  • 料金体系が明確になっている
  • 見積書の内容が具体的に記載されている
  • 遺品整理士が在籍している

遺品整理業者の中には、生前整理サービスを行っているところもあります。税金の負担を減らすために、生前整理についてアドバイスをもらうことも大切です。

Q.どんなものが高く売れるのか?
A.遺品の種類によって異なりますが、ブランドものやアクセサリー類は高く売れる傾向があります。元値が高いものほど高価買取が期待できるでしょう。家具や家電も買取対象になりますが、動作確認に問題がない状態がポイントです。きちんと動作しなかったり、不具合が出たりしているものは買い取ってもらえない可能性が高いでしょう。

まとめ

遺品の種類によっては、売却すると税金がかかるものもあるので注意が必要です。家具・家電・衣類など安価な生活用品は非課税となりますが、宝石や骨とう品といった高価なものは課税対象となります。どのような遺品に税金がかかるのか、しっかりと把握しておかなければ後悔することになるでしょう。また、相続放棄をするなら売却してはいけない・相続が確定するまで遺品は売却しないという決まりもあります。まずは、遺品を売却する前に、しっかりと遺品関連について知るところから始めてください。