小型家電の回収・リサイクル法の要点をぎゅっとまとめた3項目で解説

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小型家電の回収・処分を検討したとき、小型家電リサイクル法という法律に気付くと思います。携帯電話や電子レンジをはじめ、小型家電はただのごみではありません。不用意に捨てると法律に反することもあり、罰せられてしまいます。ですが、正しく理解すれば怖いことなんて何もありません。そこで、今回は小型家電を段取りよく処分・回収してもらえるよう情報を記事にぎゅっとまとめました。小型家電リサイクル法についても、「家電リサイクル法」「PCリサイクル法」といった似た名称との違いに触れながら説明していきます。

  1. 小型家電回収の基礎知識
  2. 小型家電の回収について
  3. 家電回収業者に頼む場合
  4. 小型家電の回収にかんするよくある質問
  5. まとめ

最後まで記事をお読みいただければ、小型家電は今週中、あるいは数日のうちに処分できます。小型家電リサイクル法を初めて知った、という方でも問題ありません。3項目でも丁寧に解説していきますので、順を追って見ていきましょう。


1.小型家電回収の基礎知識

最初の項では小型家電リサイクル法の基礎知識を学んでおきましょう。どのような小型家電が回収してもらえるのかも、一気にご紹介します。

1-1.小型家電リサイクル法について

小型家電リサイクル法は、2013年4月より施行された資源回収の法律です。従来の“家電リサイクル法”に該当する4品目、エアコン・冷蔵庫・洗濯機・テレビといった製品を除いた、ほぼすべての家電製品が回収対象となります。
日本で捨てられる家電製品は、年間にして約65万トンです。そのうち、

  • レアメタル(流通量の少ない希少金属)
  • ベースメタル(鉄・銅)
  • 貴金属(金・銀)

といった家電製品に使用されている再利用可能な金属は28万トンです。
金は世界の埋蔵量の約16%にあたる6800トン、銀は6万トン、レアメタルであるリチウムは15万トンでプラチナは2500万トンと、金額を見積もると約844億円といわれています。廃棄された家電製品の山を都市鉱山と呼ぶのも大いにうなずけるでしょう。
上記の資源は廃棄物として埋め立てられてきましたが、現在、小型家電リサイクル法によって再利用を推進されています。デメリットはありません。次から次へと資源を消費する必要がなく、鉛などの有害物質を適正に処理し、ごみを埋め立てる最終処分場の負担を軽減することも可能なのです。地球の資源を守るうえでも大切な法律となります。
現在確認されている対象品目・特定対象品目については下記をご覧ください。

【対象品目】

  • 炊飯器
  • 電気掃除機
  • 電気アイロン
  • 家庭用ミシン
  • ジャーポット
  • 食器洗い乾燥機
  • ホットプレート
  • ホットカーペット
  • 携帯用電気ランプ
  • コーヒーメーカー
  • 家庭用生ゴミ処理機
  • 扇風機・電気ストーブ
  • 電子レンジ・トースター
  • 電磁調理器(卓上タイプ)
  • 空気清浄機・加湿器・除湿機・換気扇
  • 電球および電気照明器具
  • 楽器(電子キーボード・電気ギターおよびベースなど)
  • 電動工具(電気ドリル・のこぎり・その他電動工具を含む)
  • BS・CSアンテナ
  • ケーブルテレビ用STB
  • 地上デジタルチューナー
  • ステレオセット・アンプ・スピーカー
  • CS専用アンテナ・デジタルチューナー
  • プロジェクター・ビデオプロジェクション
  • 電子計算機(プリンター・フォトプリンターなど)
  • 医療機器(家庭用マッサージ機をはじめ、治療浴用・光線治療・家庭用磁気・熱療法治療・家庭用吸入・家庭用医療用物質生成などの医療機器)

【特定対象品目】

  • 時計
  • ラジオ
  • 懐中電灯
  • タブレット端末
  • 据え置き型・携帯型ゲーム機
  • 携帯電話(PHS端末を含む)
  • 電話機(ファクシミリを含む)
  • デスクトップ・ノートパソコン
  • 電子おもちゃ(電子ゲームなど)
  • カメラ(ビデオ・デジタルカメラを含む)
  • 電子端末(書籍・辞書・電卓・血圧計・体温計など)
  • 映像用機器(DVD・HDD・BD・ビデオテープなどのレコーダーおよびプレーヤー)
  • 理美容機器(ヘアドライヤー・アイロン、電気かみそり・バリカン・かみそり洗浄機、電動歯ブラシなど)
  • 音響機器(MD・CDなどの携帯音楽プレーヤー、小型テープレコーダー、イヤホン・ヘッドホン、ICレコーダー、補聴器など)
  • カー用品(ナビゲーションシステム・カラーテレビ・DVD・ステレオ・CDプレーヤー・MD・アンプ・スピーカー・チューナー・VICSユニット・ETC車載ユニットなど)
  • 付属品(リモコン・キーボードユニット・ゲームのコントローラー・プラグおよびジャック・ACアダプターなど)

自治体によって「どの家電をリサイクル対象にするか」という扱いは異なります。ですが、小型家電を回収に出す場合、およそ上記を参考にしてみてください。特定対象品目の小型家電は、国が特にリサイクルを推奨するものとなります。分別もしやすく、資源としても有能な部品を多く含んでいるため、引き渡しに料金はかかりません(詳しい回収先については後述します)。
また、小型家電の回収先を明確にするため、環境省は、

  • 小型家電認定事業者マーク(小型家電を回収する認定事業者の証明)
  • 小型家電回収市町村マーク(小型家電を回収している市町村の証明)

といったマークを決定しました。現在、まだ商法出願中のものではありますが、このマークを見かけたら、小型家電を積極的に回収している業者・場所だと判断できます。

1-2.家電リサイクル法との違い

「小型家電リサイクル法」と「家電リサイクル法」は名称が似ているので混合しがちです。けれど、回収する品目が全く異なりますので注意してください。家電リサイクル法では、

  • テレビ
  • エアコン
  • 冷蔵庫(冷凍庫を含む)
  • 洗濯機(乾燥機を含む)

といった家電の4品目だけを回収しています。基本的に家電リサイクル券という処理券を購入する必要があり、そのあと、「家電販売店に引き渡す」→「メーカーに送られる」→「リサイクル」という段階を踏むのです。家電リサイクル法はメーカーにリサイクルを義務付けているのが特徴でしょう。
一方、小型家電リサイクル法は、回収するのは認定事業者、または自治体です。再資源化するのも認定事業者であれば、どこであっても構いません。品目によって料金はかかりますが、数千円とかかるのはマッサージチェアーなど大型家電に限ります。

2.小型家電の回収について

前項で小型家電リサイクル法について理解しました。それでは、この項で実際に小型家電を回収する業者や方法を見ていきましょう。

2-1.回収方法

2-1-1.自治体

地域によって方法は異なりますが、一部品目を除き、自治体での回収に料金はかかりません。自分で運ぶ手間はあるものの、最も安く済ませることができる手段となります。

  • ボックス回収(公共施設やスーパーなどに設置してある回収ボックスに投入する)
  • ステーション回収(定期的におこなっている資源回収の1つに小型家電も含める)
  • ビックアップ回収(不燃・粗大ごみで出したあと、業者が対象品目を分別する)
  • イベント回収(一時的にイベント会場に設置された回収ボックスへ投入する)
  • 集団回収(自治会などで実施される集団回収時に持ち込む)
  • 清掃工事場への持ち込み(ごみ集積場に直接持ち込む)
  • 戸別訪問回収(市町村に連絡し、回収に来てもらう)

上記の方法が、自治体での主な回収方法となります。お住まいの地域でどのような回収をおこなっているのか、役所に連絡、またはホームページで確認してみましょう。

2-1-2.メーカー・販売店

小型家電リサイクル法ではメーカーに回収・リサイクルが義務付けられていないため、頼むならば販売店となります。お店によっては自治体と同様、回収ボックスを用意しており、基本、特定対象品目は無料です。しかし、自治体と大きく異なる点があります。小型家電の回収をおこなっている販売店および家電量販店では通常、料金を取るのです。たとえば、

  • 炊飯器(500円)
  • ヘッドホン(500円)
  • 電子レンジ(1000円)
  • 空気清浄機(1000円)
  • ホームシアターセット(2000円)

といった料金を請求されます。宅配サービスを実施しているところもありますが、値段は相違ありません。そのほか、出張サービスを提供している業者であれば、別途出張料金がかかると覚えておきましょう。
なお、パソコンに限ってPCリサイクル法(2003年に施行)に該当するため、メーカーでの無料回収を申し込むことができます。PCリサイクルマークがはられていますので確認してみてください。ちなみに、PCリサイクル法が施行される以前のタイプですと、4000円前後の処分費が必要となります。

2-1-3.回収業者

小型家電専門の回収業者ではなく、不用品回収業者という「なんでも回収する業者」が該当します。処分・買取に対応しており(一部の業者は買取非対応)、買取してほしい家電とは別に「とにかく処分してほしい」という品もまとめて依頼可能です。モノが多い部屋を片付けたい方には、大変利便性に優れたサービスとなります。家電販売店と同じく費用がかかることはいうまでもありませんが、小型家電だけでしたらさほど料金もかかりません。業者に確認してみてください。1Kタイプの部屋で清掃・不用品処分をした場合、弊社では約3万5000円です。

  1. 無料見積もり(電話・メールからとなります。お気軽にご相談ください)
  2. 出張買取(対象商品の運び出し、料金の支払い)
  3. 商品搬出

上記の流れが一般的です。ただし、業者によって「○○は回収無料」という別枠を設けている場合もあります。不用品回収業者の中にも専門性に長(た)けたところもあるので、ホームページなどで要チェックです。

2-2.注意点

「自治体にパソコンを回収してもらう」という時点でお気付きの方もいるでしょうが、データの消去はご自身でやることになります。回収ボックスに投入する方は少ないものの、基本的にボックスは外に出たままだれも見張ってはいません。自治体も施錠するなど対策を考えていますが、持ち去ろうと思えば可能です。知識を持った人がデータを抽出すると、不正に利用され、トラブルに巻き込まれる可能性があります。そのため、データ消去のソフトを使う、または業者に依頼してデータを抹消してもらうなど、情報漏洩(ろうえい)の危険性を正しく認識してください。

3.家電回収業者に頼む場合

最後の項は、不用品を初めて処分するという方は特に必見です。小型家電を回収する業者の選定方法を、同業者の立場から厳しく見ていきます。

3-1.業者選びのポイント

業者がどこまでお客様目線であるかを見極めましょう。おすすめはホームページを見ることです。「なんでも無料で回収します」「まずは連絡してください」などと、引き寄せの言葉ばかりをつらつらと並べている業者は信用できません。確かに今すぐにでも処分したい方はいるでしょう。ですが、ホームページを見た方は、皆さんが不用品の処分を業者に依頼したことのある経験者とは限らないのです。事実インターネットで調べると、出張費・作業費・人件費・その他作業費など、不明確な料金のシステムに悩みます。その点、お客様の不安を考慮している業者は、

  • 目安の料金表
  • 過去の依頼から見た代表的なオプション料金

といった詳細情報を掲載しています。参考までに弊社のホームページをご覧ください。ここまで細かく料金形態を載せている業者は少ないかと思います。
有限会社ファンデックス
そのほか、業者を選ぶときは複数社に見積もり依頼をすることを推奨します。最初から1社で決めるのではなく、数社と比較することで相場がわかるのです。ただし、当日になってオプション料金を請求される場合もあるため、前述したどこまでお客様目線かという点は慎重に見定めなくてはいけません。

3-2.回収してからどうなるのか

回収した小型家電は集積場に送られます。自治体・回収業者を問わず、共通です。それから中間処理施設に運ばれていきますが、この間に家電製品は分別され、再利用できるものとそうでないものとに分けられます。そうして、リサイクル可能な金属・貴金属は金属製錬に送られ、再び家電製品を製造する材料となるわけです。

3-3.回収できないもの

小型家電のカテゴリーでしたらおよそ回収可能です。ただし、小型のものであっても家電リサイクル法で定められている、冷蔵庫・テレビ・洗濯機・エアコンは該当しませんので気を付けてください。迷ったときは必ず事前に確認しましょう。当日になって回収できない場合、処分に困り、業者とのやり取りも煩わしくなります。

3-4.注意点

業者の中には悪徳業者もいます。回収した小型家電をそのまま、またはお金になる部品だけを回収して不法投棄したり、見積もりとは異なる割高な料金を当日に請求したりするのです。消費者センターにもよく相談が寄せられています。トラブルに巻き込まれないためにも、業者選びの際はよく調べてください。買取をおこなう業者は再販するために「古物商」の資格を持っていますし、不用品を収集・運搬するにあたっても「廃棄物収集運搬」の許可証を所持している必要があります。持っていた方が好ましいではなく、上記の資格所持は義務です。ホームページの会社概要に記載されているので必ず確認しましょう。
連絡先が携帯電話の番号、「行って見ないことにはわかりません」の1点ばりで料金を教えてくれない、という業者は悪徳である可能性が高いです。注意してください。

4.小型家電の回収にかんするよくある質問

この項ではインターネットを介して寄せられるお問い合わせ内容をまとめてみました。小型家電の回収について知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

Q.パソコンは初期化すれば大丈夫?

A.初期化してもHDDにはデータが残っています。専用のデータ消去ソフトをダウンロードしてください。パソコンが壊れてしまい操作不能な場合は、HDDを取り出し、ハンマーなどで物理的に破壊する手段が最も有効です。ただ、HDDは意外と丈夫にできていますので、けがをしないよう気を付けてください。別案としては、データ消去のサービスを提供している業者に依頼することです。データが確実に抹消された証明書も有料で発行してもらえます。検討してみてください。

Q.自治体の回収ボックスに何を入れていいのか教えてもらえないでしょうか?

A.自治体によって異なるため、確実にこうとはお答えしかねます。「○○市・回収ボックス」などインターネットに入力して検索してみてください。携帯電話は各キャリアの販売店へ出すように、などと定めている自治体もあります。

Q.会社の小型家電を処分してもらうには?

A.会社で出た小型家電は一般ごみではなく産業廃棄物の扱いです。産業廃棄物処理法という法律があり、不用意に処分すると厳しく罰せられます。とはいえ、不用品回収業者の多くは産業廃棄物の処分も可能ですので、お問い合わせの際に確認してみてください。

Q.割れている小型家電も回収ボックスに入れていいのでしょうか?

A.問題ありません。リサイクルする前には必ず分別、要するに分解するわけですから、多少壊れていても関係ないのです。ただ、回収するのは人ですから、投入した際に中でバラバラに散らないよう家電のコードなどで固定しておきましょう。

Q.回収業者はなんでも回収してくれるの?

A.基本的には不要な品物すべてを回収可能です。ただし、不用品回収業者であっても、動物の死がいや腐敗物、感染症の疑いがある品物などは回収できません。迷ったときは事前に連絡することをおすすめします。

5.まとめ

最後までお付き合いくださり、誠にありがとうございます。小型家電の回収・処分について説明してきましたが、自分に適した方法は決まったでしょうか?
小型家電は1つだけという方には自治体の回収ボックスをおすすめしますが、「手間がかかるのは嫌」「ほかにも処分してほしいものがある」という方は回収業者の利用を推奨します。
小型家電に希少金属が含まれているなんて聞くと、逆に手元に置いておきたいかもしれません。ですが、あくまで数万トン規模で都市鉱山ですから、どんどん部屋のスペースがなくなっていくだけです。環境と新しい家電製品のためにも、不要と判断した時点で小型家電は処分しましょう。そのとき、この記事が参考になれば幸いです。