葬儀後すぐに必要な手続きは? 状況や時期ごとの必要な手続きを紹介

はてなブックマークに追加 Twitterでシェア Facebookでシェア

葬式後はバタバタしてしまいがちですが、早めにやらなければならない手続きがあります。慌ただしくなりやすいタイミングだからこそ、手続きを忘れていたということもよくあるので注意しておかなければなりません。けれども、葬式後に一体どのような手続きをしなければならないのか、分からない方は多いでしょう。

そこで、本記事では、葬式後すぐに必要な手続きなどについて解説します。

  1. 葬式後すぐに必要な手続きは?
  2. 葬式後1か月から1年以内に必要な手続きは?
  3. 状況によっては必要な手続き
  4. 葬式後の手続きに関してよくある質問

この記事を読むことで、状況によっては必要な手続きなども分かります。気になっている方はぜひ参考にしてください。

1.葬式後すぐに必要な手続きは?

まずは、葬式後すぐに必要な手続きをチェックしておきましょう。

1-1.死亡届・死体の火葬埋葬許可申請

最優先に手続きしなければならないのは、「死亡届・死体の火葬埋葬許可申請」です。死亡届は本人の死亡を証明する公的な証明書で、この書類を提出することで、初めて住民票に死亡が記載されることになります。医師などから死亡診断書が交付されるので、その書類を届け出ることで死亡届を受け取ることができるでしょう。
そして、火葬許可証は死亡届を提出する際に、自治体が交付する火葬を認める許可証です。死亡届を先に受け取っておかなければ、火葬許可証を受け取ることはできないので注意してください。なお、これらの手続きは死亡を知った日から7日以内に提出しなければなりません。手続きは、死亡した場所・本籍地・届け人の本籍地いずれかの市町村役場で可能です。一般的には、葬儀会社が死亡届・死体の火葬埋葬許可申請を行ってくれるでしょう。

1-2.年金受給権者死亡届

故人が年金を受給していた場合は、年金受給を停止するための手続きが必要です。その手続きが、「年金受給権者死亡届」となります。国民年金は死亡日から14日以内、厚生年金は死亡日から10日以内に手続きをしなければなりません。手続きが遅れて死亡後も年金が支払われることになれば、その分を返還する必要があるので注意してください。手続き場所は国民年金が住所地の市町村役場、厚生年金保険が社会保険事務所になります。なお、未支給分の年金は生計を共にしてた遺族が受け取ることができるため、年金受給の停止と併せて手続きするといいでしょう。

1-3.介護保険資格喪失届

60歳以上・40歳以上65歳未満で要介護認定を受けていた人が死亡した場合は、介護保険者証を変換する手続きが必要です。介護保険資格喪失届の提出期限は死亡日から14日以内、手続き場所は市区町村の福祉課窓口となります。手続きの際は、介護保険資格喪失届のほかに介護被保険者証が必要になるので忘れずに準備しておきましょう。なお、市区町村役場のホームページから届出のダウンロードが可能です。事前にダウンロードして必要事項を記入してから窓口に行ったほうが、手続きを早く済ませることができるでしょう。

1-4.住民票の抹消届

死亡などの原因が生じた場合に住民票から削除する手続きを住民票の抹消届といいます。こちらは死亡届の提出によって自動的に処理される仕組みになっているため、特別な手続きは必要ありません。ただし、故人が世帯主の場合は、世帯種変更届の提出が必要となります。提出期限は死亡から14日以内、市区町村役場の戸籍・住民登録窓口で手続きが可能です。なお、手続きを行う際は、届出人の印鑑と本人確認できる証明書類を持参してください。

1-5.遺言書の検認

遺言書がある場合、遺言書の検認が必要となります。遺言書を見つけた人や保管してる人は遅滞することなく家庭裁判所で検認を受けなければならないと法律で定められているからです。この検認手続きを無視して相続人が勝手に遺言書を開封してしまうと、5万円以下の過料に処されてしまいます。面倒だからと検認せずに遺言書を開封してはいけません。また、遺言書の検認に期限はありませんが、なるべく早めに手続きを行いましょう。手続き場所は遺言者の住所地の家庭裁判所、必要なものは遺言書原本・検認申立書・遺言者の出生児から死亡時までのすべての戸籍謄本・相続人全員の戸籍謄本となります。

1-6.国民健康保険の脱退

故人が国民健康保険に加入していた場合、国民健康保険の脱退手続きを行わなければなりません。国民健康保険の脱退手続き期限は、死亡から14日以内で、手続き場所は市区町村の国民健康保険窓口です。なお、手続きに必要な書類は、国民健康保険異動届(資格喪失)・国民健康保険証の原本となります。

2.葬式後1か月から1年以内に必要な手続きは?

ここでは、葬式後1か月から1年以内に必要な手続きについて解説します。

2-1.雇用保険受給資格者証の返還

葬儀後すぐに手続きをする必要はありませんが、死亡から1か月以内に手続きをしなければならないのが、雇用保険受給資格者証の返還です。故人が死亡時に雇用保険を受給していた場合、その受給を停止するための手続きとなります。受給していたハローワークで手続きを済ませることができるでしょう。手続きには、受給資格者証・死亡診断書(死亡検案書)・住民票などが必要になるため、忘れずに用意しておいてください。

2-2.所得税準確定申告・納税

死亡から4か月以内に済ませなければならない手続きが、所得税準確定申告・納税です。納税者が死亡した場合、相続人によって行われる確定申告のことを指しています。準確定申告は被相続人の死亡した年の所得税を申告・納税するために必要な手続きです。住所地の税務署または勤務先での手続きとなります。なお、所得税準確定申告・納税に必要な書類は、死亡した年の1月1日から死亡日までの所得の申請書・生命保険料の領収書・医療控除証明書類などです。

2-3.生命保険の死亡保険金請求

故人が生命保険に加入していた場合は、死亡保険金が支払われる可能性があります。遺(のこ)された家族が死亡保険金の受取人となりますが、保険金を受け取るためには手続きが必要です。なお、生命保険の死亡保険金請求は死亡から3年以内が手続き期限となっています。期限切れまで十分な時間はありますが、期限があるからこそ忘れてしまいやすいところがあるので1年以内に手続きを済ませておいたほうがいいでしょう。なお、手続きする場所は契約会社の請求窓口で、必要な書類は死亡保険金請求書・保険証券・最後の保険料領収書があります。ほかにも、保険金受取人と被保険者の戸籍謄本・死亡診断書・受取人の印鑑証明書などがあるのでしっかりとチェックしておきましょう。

3.状況によっては必要な手続き

ここでは、状況によっては必要な手続きを紹介します。

3-1.労災保険の葬祭料請求

故人が業務上または通勤中の事故などによって死亡した場合、故人が勤務していた事業所を管轄する労働基準監督署に対して葬祭料の請求を行うことができます。ここで注意しておきたいのは、健康保険は業務外および通勤途中の事故以外に対して保険給付を行うものということです。葬祭料は、市区町村の役所ではなく、労働基準監督署に対して請求することになります。なお、手続きには、葬祭料請求書と死亡診断書(死体検案書の写し)が必要で、請求期限は葬儀後から2年いないです。

3-2.高額医療費の申請手続き

故人が病院で治療を行った際、高額医療費の請求が可能です。高額医療費の請求は被保険者が亡くなってからでも請求できるため、対象となる医療費の支払いから2年以内に手続きを済ませてください。手続きに必要な書類は、高額医療費の申請書・高額医療費払い戻しのお知らせ案内書・健康保険証・医療費等の領収書・印鑑・受取人の口座番号が分かるものです。なお、70歳以上の人は医療機関窓口で高齢受給者証や後期高齢者医療費保険証を提示すれば、自動的に支払額が自己負担の上限まで抑えられることができます。そのため、別途申請の手続きを行う必要はありません。

3-3.相続に関する手続き

親族が死亡した場合、相続に関する手続きも状況によっては必要になるでしょう。たとえば、相続の限定承認・相続放棄をするケースです。相続の限定承認と放棄の申請は相続の開始を知ってから3か月以内に手続きを行わなければなりません。申請先は家庭裁判所で、必要な書類は故人の戸籍謄本・住民票の除票・財産目録・申述人の戸籍謄本・申述人の認印・収入印紙・連絡用の郵便切手などがあります。裁判所に申し立てをする必要があるので、勝手に決めることはできません。また、申請する前に遺品整理をしてしまうと相続放棄ができなくなってしまうため、相続放棄を考えている方は遺品に手をつけないようにしましょう。

3-4.遺族年金の請求

子どものいる配偶者は遺族年金を受給することができるので手続きを済ませておきましょう。遺族年金の請求は、死亡から5年以内が請求期限となっています。申請先は市区町村役場(国民年金)・年金事務所(厚生年金)・共済組合(共済年金)です。遺族年金の受給手続きには、故人の年金手帳または年金証書・死亡届または死亡診断書・戸籍謄本・故人の住民票除票・世帯全員の住民票・生計維持申立書などが必要になります。ただし、年金の種類によって条件・需給の範囲が異なるため、一時金を請求する際は2年以内に手続きを行わなければなりません。

4.葬式後の手続きに関してよくある質問

葬式後の手続きに関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.公共料金・民間業者との契約解除手続きに必要なものは?
A.故人が1人暮らしをしている場合は、その部屋から退去しなければなりません。賃貸借契約を確認して退去日を決めるほか、公共料金や民間業者との契約解除手続きもする必要があります。たとえば、以下のような公共料金・民間業者との契約などです。

  • NHKの解約
  • 賃貸の契約解除
  • 各種会員証の解約
  • 新聞等定期購読しているものの解約
  • インターネットの解約
  • 携帯電話・スマホの解約

Q.返却しなければならないものは?
A.健康保険証・運転免許証・パスポートなどがあります。健康保険証は国民健康保険の被保険者やサラリーマンの被扶養者だった場合は市区町村役場、健康保険の被保険者の場合は被保険者の勤務先に返却してください。運転免許証は警察、パスポートは各都道府県の旅券課へ返却するなど、持っているものによって返却先が異なります。

Q.手続きを忘れないためにしておくべきことは?
A.故人がどのようなところに加入していたのか、すべて把握することです。故人が加入していたものを把握しておけば、手続きを忘れることもありません。ただ、離れて生活していたり、触れ合う機会が少なかったりしていると、なかなか情報を共有することができずにいるでしょう。把握しやすくするためにも、親が生きているうちに生前整理や身辺整理をすることをおすすめします。

Q.株式を持っている場合に必要な手続きは?
A.故人が株式を持っている場合、名義の変更手続きが必要になります。個人名義の株式は、死亡届が受理された直後から売買ができなくなってしまうので注意しなければなりません。ただ、株式は遺産になるため、遺言書や遺産分割協議によって相続人が確定してから株式の名義人を相続人に変更してください。なるべく、相続確定後速やかに行ったほうがいいでしょう。

Q.手続きをスムーズに済ませるためのコツは?
A.葬儀後はやるべきことがたくさんあるので、やるべき手続きを一度メモ帳などに書き記しておきましょう。自分で整理する時間がない場合は、インターネットに「葬儀後にやるべき手続きチェックリスト」が掲載されているので確認するといいですよ。また、遺品整理はなるべく早めに済ませることをおすすめします。手続きには故人所有の書類が必要になるため、遺品整理で必要な書類を見つけなければなりません。自分で遺品整理ができない場合は、専門業者に依頼するのも選択肢の1つですよ。ファンデックスでは遺品整理を受け付けているので、ぜひ一度お問い合わせください。

まとめ

葬儀後すぐに必要な手続きはたくさんあります。死亡届・死体の火葬埋葬許可申請、年金受給権者死亡届など速やかに手続きをしなければならないものもあるので注意が必要です。まずは、故人がどのようなものに加入していたのか、把握する必要があります。そして、申請期限が速いものから手続きを済ませていきましょう。