親が亡くなった後に必要な手続きは? 親の死後にやることリスト

はてなブックマークに追加 Twitterでシェア Facebookでシェア Google+でシェア

子どもが親にしてあげられる最後のことは、その死を看取ることです。「縁起でもない」と思う方もいるかも多いでしょう。しかし、順当にいけば必ず親は子どもよりも先に亡くなります。親族が亡くなった後は、葬儀を出さなくてはなりません。しかし、そのほかにもいろいろな手続きが必要です。

そこで、今回は親の死去したときに必要な手続きについてご説明します。死後すぐに必要な手続きと、葬儀が終わってからでも問題ない手続きがありますので、覚えておくと慌てずにすむでしょう。ぜひこの記事を読んでみてくださいね。

  1. なぜ、人が死去すると手続きが必要なの?
  2. 親が死去した後、すぐに行わなければならない手続きは?
  3. 必要に応じてできるだけ早く行う手続きは?
  4. 所定の手続きを忘れるとどうなるの?
  5. 親が元気なうちに話し合いをしておこう

1.なぜ、人が死去すると手続きが必要なの?

私たちには、義務と権利があります。「納税の義務」「労働の義務」などという言葉を聞いたことがある方も多いでしょう。「健康保険」や「年金」といった福祉を受ける権利もあります。このような義務と権利は死ぬまで続くものもあるのです。

たとえ寝たきりになっても納税の義務はありますし、年金は受給できます。ですから、死亡したら手続きをして義務や権利を停止してもらわなくてはなりません。

また、亡くなった人を勝手に火葬したり埋葬したりすることもできないのです。自治体が発行した許可証が必要になります。ですから、親が死去したら葬儀の準備と並行して、自治体へ手続きを行いに行きましょう。

手続きをしないと義務や権利がずっと発生し続けるんですね。
はい。早く手続きをしないと後でややこしいことになります。

2.親が死去した後、すぐに行わなければならない手続きは?

では、親が死去した際、葬儀の前に行わなければならない手続きとは何でしょう? この項では、それをご紹介します。

2-1.死亡届と火葬(埋葬)許可証

人が亡くなると、医師により死亡診断書が作成されます。入院中に亡くなった場合は、主治医が死亡を確認した後ですぐに発行してくれるでしょう。

また、自宅で亡くなった場合も、事件性がないのならば医師の検死が終わった後で発行されます。この死亡診断書を持って、7日以内に死亡地、居住地、本籍地、いずれかの役所で手続きをしてください。この「死亡地」というのは、旅行先で亡くなった場合などは、そこの自治体で死亡届が出せるということです。

外国で死亡した場合は3か月以内に出してください。死亡届とともに、火葬(埋葬)許可証を発行してもらいます。これがなければ、火葬や埋葬ができませんので注意してください。この手続きは遺族でなくても行えるので、葬儀社が代行する場合も多いです。

2-2.年金の停止、介護保険の喪失、住民票の抹消などの手続き

こちらは税金や年金に絡む手続きです。死亡した後は税金を払う義務も年金を受け取る権利もなくなります。ですから、死亡してから14日以内に手続きをしてください。

なお、死去した親が世帯主の場合は、世帯主変更の手続きも必要です。こちらは死亡届より余裕がありますので、葬儀が終わった後に提出してもよいでしょう。

2-3.銀行の口座の凍結

親が死去した場合、親名義の銀行口座はすべて凍結されて、引き出すことも預けることもできなくなります。この凍結の手続きは、新聞の死亡広告などをみて銀行が独自に行うこともありますが、遺族が申し出て手続きをすることがほとんどです。

これは、遺産相続のときのもめごとを防ぐために行うもの。ですから、親が自分の葬儀代を貯(た)めておいた場合などは、それを引き出した後で凍結の手続きをしてください。

すぐに手続きが必要なものも多いんですね。
はい。基本的なことは葬儀社の人が教えてくれます。

3.必要に応じてできるだけ早く行う手続きは?

この項では、保険などの手続きについてご紹介します。人によって行うことが違うので、すべてを行う必要はありません。

3-1.健康保険や年金に関する手続き

健康保険に加入していた人は、葬儀や埋葬の補助金が出ます。また、年金を一定の年数かけ続けて、一度も受給せずに亡くなった場合は一時金が支給されるのです。こちらは死去2年以内に手続きすればお金が受け取れますが、できるだけ早く手続きをしてください。

3-2.生命保険に関する手続き

故人が生命保険をかけていた場合は、支払いの手続きを行います。担当者に連絡をして、必要な書類をそろえておきましょう。

3-3.相続の放棄

親が多額の借金を残して死亡した場合など、相続の一切を放棄するには死後3か月以内に手続きをしなくてはなりません。

また、一度相続放棄をすればどんな財産も相続できないので注意しましょう。形見分けは許されますが、「どこまでが形見か」は線引きが難しいのです。ですから、金銭的な価値があるものは形見分けできないと考えておいてください。

3-3.相続税の申告

こちらは、親の財産を相続したときに発生するものです。相続税は、いろいろな優遇措置があります。ですから、税理士などの専門家のアドバイスを受けるとよいでしょう。また、相続税を早めに申告することで、受けられる優遇措置もあります。

3-4.遺族年金などの手続き

遺族年金の受給資格がある方がいる場合は、手続きを行います。親が高齢の場合は、ほとんどすることがないでしょう。ただし、親が若くして亡くなってしまい、未成年の兄弟がいるという場合は、遺族年金の受給資格があります。分からないことがある場合は社会保険事務所や自治体の国民年金窓口で遠慮なく尋ねてください。

たくさんの手続きがあるんですね。
はい。締め切りが早いものから手をつけていきましょう。

4.所定の手続きを忘れるとどうなるの?

親が死去した後は、やることが山積みです。ですから、手続きを忘れてしまうこともあるでしょう。手続きが行われないと、故人あての税金の請求がきたり払わなければならない税金の額が増えたりします。

また、もらえるはずのお金がもらえなかったりするでしょう。さらに、親が亡くなった後に手続きを行わずに年金を不正受給することは犯罪です。手続きのし忘れを防ぐためには、行わなければならない手続きの一覧表を作り、期間が短いものから行っていきましょう。今は、インターネットからも手続きの一覧表をダウンロードできます。ぜひ利用してください。

忘れると大変なことになる手続きもあるんですね。
はい。特に、相続に関わる手続きは忘れないようにしてください。

5.親が元気なうちに話し合いをしておこう

日本では、死や財産にかかわる話をタブー視する風潮があります。しかし、親の入っている生命保険などを知らなかったり財産や借金の額が分からなかったりすれば、手続きをするまでに時間がかかってしまうでしょう。

ですから、親が元気なうちに加入している保険や財産について一通り話し合っておいてください。どのような保険に加入し、財産や借金はどのくらいあるのかを書面にしておけば、いざというときに役立ちます。

前もって話し合っておけば、手続きもスムーズですね。
はい。エンディングノートなどもおすすめです。

おわりに

今回は、親が死去した際に行わなければならない手続きについてご説明しました。

まとめると

  • 親の死去すぐに手続きを行わないと、火葬や埋葬もできない。
  • 手続きを行わないと税金を多く払ったりもらえるはずのお金がもらえなかったりする。
  • いざというときに慌てないために、親の加入している保険や財産、借金の額を把握しておく。

ということです。

一昔前までは親族や兄弟が多いお宅が多く、皆で手分けして手続きをしていました。しかし、今では残された子どもがすべてを行わなければならない家も多いです。親が死去した後は、ただでさえ慌ただしいもの。葬儀の準備や各方面への連絡をしながら役所や金融機関へ手続きに行くのは大変です。ですから、できるだけスムーズに行えるように、手続きの優先順位などを知っておきましょう。そうすれば、慌てることもないのです。