マイホーム借り上げ制度のメリットとデメリット~空き家を活用する!

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マイホーム借り上げ制度についてご存じですか?
どのようなメリットとデメリットがあるのか知っておく必要があるでしょう。
「空き家になっている実家を何とかしたい」という人は、この制度についてチェックしてみることをおすすめします。
活用すれば大きなメリットを得ることができる場合もあるでしょう。

そんな人たちを対象に詳しくご紹介します。


1.マイホーム借り上げ制度とは

1-1.どんな制度?

マイホーム借り上げ制度とは、すでに空き家になっている家、もしくは空き家になる予定の家をJTIが借り上げしてくれるものです。
JTIとは、一般社団法人移住・住み替え支援機構のこと。
日本に住む50歳以上の方を対象にした制度なのです。
「終身型」と「期間指定型」の2種類があり、終身型は家の持ち主と共同生活者の両方が亡くなるまでの間、終身で借り上げできます。
一方の期間指定型は、一定期間空き家になる場合、その期間だけ借り上げできる形になるのです。
借り上げ賃料については、途中で空き家になったとしても最低保障賃料が支払われることになります。
借り上げ賃料は、その地域の賃貸市場や建物の状態から、JTIが判断して決定することになるでしょう。

1-2.必要な条件とは

どんな建物でもこの制度を利用できるわけではありません。
借り上げをするために、安全性などをきちんと確認する必要があるのです。
たとえば、新耐震基準以前に建築確認を申請した建物の場合、耐震診断を受けることが条件になります。
また、破産や民事再生の申し立てをしていないこと、固定資産税の滞納がなく、火災保険をかけていることなども必要条件になるでしょう。
共同所有の家である場合は、登記簿に記載がある共有者全員が借り上げに承諾している必要があります。

1-3.マイホーム借り上げ制度の活用例

マイホーム借り上げ制度は、どのような人が活用するものなのでしょうか。
最も多いのは「高齢者が住み替えを目的として行う」ものです。
子供たちが独立し、夫婦2人で済むには広すぎる家。
その家を貸し出し、利便性の良い場所に住み替えを考える人が多いのです。
この場合、借り上げでもらった賃料収入で家賃を支払ったり、プラスの年金として利用したりできるでしょう。
また、住宅ローン返済に行き詰まった人がこの制度を利用することも多くなっています。
「再起支援借り上げ制度」というもので、JTIを通じて自宅を貸し出し、その賃料を住宅ローンの返済にあてることができるのです。
うまくいけば自宅を売らずに住宅ローンの返済を続けることができるでしょう。
この方法であれば、銀行の不良債権扱いになることもありません。
そのほかにも、以下のような理由で自宅が空き家になる場合、この制度を活用するとよいでしょう。

  • マンションに住み替えるが、将来立て替えて子供と同居する
  • 転勤が決まり、数年間自宅が空き家になる
  • 新しい場所に家を建てるため売りたいが将来子供が済む予定があり

2.マイホーム借り上げ制度のメリット

次に、マイホーム借り上げ制度のメリットについて考えてみましょう。

2-1.入居者とのトラブル対応を直接しなくて済む

マイホーム借り上げ制度では、JTIが借り上げをして転貸するため、家のオーナーが賃借人と直接かかわることはありません。
一般的な賃貸との違いはそこにあるでしょう。
入居者の募集や対応、トラブル解決などは、すべてJTIが担当します。
家主と直接やり取りをする必要がないのは大きなメリットでしょう。

2-2.空き家になっても賃料が入る

1人目の入居者が決定以降は、空き室が発生しても最低賃料を保証します。
査定賃料下限の85%が目安となっているため、収入の心配はないでしょう。
たとえもう住むつもりのないマイホームでも、この制度を使えば家賃収入を一生涯にわたって得ることができるのです。
自分で貸し出す場合よりも手取りは少なめですが安定した生活資金が手に入るということになります。
また、万が一の場合に備え、国の予算で債務保証基金が設定されているため安心でしょう。

2-3.再びマイホームに戻ることができる

入居者との契約は、3年単位の定期借家契約となっています。
つまり、契約が切れるタイミングであれば、再度自分が住むことも可能なのです。
賃借人が居座ったり、立ち退き料を請求されたりするようなことは絶対にありません。

2-4.改修費用は毎月の賃料から自動返済が可能

長く住んだ家はある程度傷んでいるものです。
借り上げの際には、建物調査を実施し、必要に応じて補強・改修をすることになるでしょう。
特に、現在の耐震基準を満たない建物にかんしては、必ず補強工事を行う必要があります。
ただし、工事費用については、賃料収入で自動返済する「JTI提携ローン」を利用できるのです。

3.マイホーム借り上げ制度のデメリット

マイホーム借り上げ制度にはデメリットもあります。
きちんと理解した上で検討してください。

3-1.賃料が相場より低い

マイホーム借り上げ制度を利用する場合、リフォームの有無などによって家賃の査定には差が出ます。
若い子育て世代に貸し出すことを目的としているため、その世代が好む住まいであれば借り手が付きやすく、査定にも影響することになるでしょう。
賃料は、周辺地域の物件と比較しても相場より低めになっています。
周辺相場の80%~90%であるということを覚えておきましょう。

3-2.入居者が希望するリフォームを許可する必要がある

この制度を利用した場合、入居者はオーナーの許可を得て内装リフォームを行うことが可能になります。
もし、入居者が畳や建具、壁紙、流し台などのリフォームを希望した場合は、ある程度認めなければならないのです。

3-3.最初に大きな費用がかかる可能性も

前述したとおり、借り上げの際にはまず建物調査を実施し、必要に応じて補修や改修を行います。
耐震基準を満たさない場合は必ず補強工事が必要になるため、古くて弱い住宅だと高額の初期費用が必要になるでしょう。
そして、そのために制度を利用できるまである程度時間がかかる場合もあるのです。
また、制度を申し込む際にも、17,850円が必要になります。
後々入ってくる賃料と初期に必要となる費用との割合を計算して、最終的に申し込みをするかどうかじっくり考えることが大切なのです。

3-4.年齢制限がある

マイホーム借り上げ制度を利用する上で、50歳以上という年齢制限があります。
あくまでも、子育てが終わって広い住宅を持て余している人の支援を対象としているため、ほかの事情により家族全員で引っ越しをする場合などは利用できないのです。

4.まとめ

いかがでしたでしょうか。
「空き家になっている実家を何とかしたい」と悩んでいる人にとって、マイホーム借り上げ制度はありがたい制度だと思います。
そのメリットとデメリットをよく理解し、制度を利用すべきかどうか考えてみてください。