相続すべき財産の調べ方とは?遺産分割協議をする前にきちんと確認を

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財産相続は、親が亡くなったときから始まるもの。被相続人が持っていたすべての財産を相続人で分け合うのです。相続手続きには、最初に相続する財産を把握することが大切。不動産や預貯金などわかりやすいものから、借金など調査しないとわからないものもあります。負債が見つかったら、被相続人の相続の対象になるのです。
ほとんどの家庭では、親の財産を把握していません。遺言書が残されているとは限らず、リストなどが残っているケースもまれです。
遺産相続は慣れている方はあまりいません。財産の種類や把握の仕方など、遺産相続時の参考にしてみてください。

  1. 財産の種類
  2. 相続財産を調べる方法
  3. 遺産相続の手続きについて
  4. まとめ

1.財産の種類

親の死は突然やってきます。遺産相続問題に直面し、解決方法がわからないと困る方は多くいるのです。どのような財産の種類があるか知っておくと、調査しやすくなります。

  • 不動産
  • 預貯金
  • 有価証券
  • 生命保険
  • 自動車
  • 借金・ローン

遺産は、プラスの遺産もあればマイナスの遺産もあります。遺産を受け継ぐには、両方を相続することが必要です。また、遺産は被相続人が持っていた財産のすべてを、相続人全員で分け合うもの。財産を全部調査し、目録やリストを作って遺産分割協議を行うようにしましょう。 

2.相続財産を調べる方法

財産の内容別に、相続財産を調べる方法をご紹介します。見逃すと後々もめる原因にもつながりますので、必ず遺産分割協議までにすべてを把握するようにしましょう。

2-1.不動産

不動産は、土地家屋権利書や固定資産税納付書などを参考にし、登記簿を確認しましょう。登記事項証明書は法務局で取得でき、インターネットからの閲覧も可能です。不動産の中には、土地家屋権利書が手元にあっても、すでに手放してしまっているものもあります。不動産が担保になっているかどうかの確認もでき、思わぬ借金の発見にもつながるのです。
平成18年以降、土地家屋権利書という制度は廃止になり、登記識別情報という制度に切り替わっています。12桁の暗証番号を記載した書類で発行されていますので、新制度対象の不動産は注意しましょう。
不動産のある所在地で、役所から名寄せ帳を取り寄せてみてください。名寄せ帳は、市町村単位で所有していた不動産がわかるもの。被相続人が持っていた不動産のすべてを簡単に調査することができます。多くの不動産を所有したいた方の場合は、名寄せ帳の取り寄せは必ず行ってください。取り寄せ時には、相続人であることを証明できる身分証明書など指定のものを持参しましょう。
所有者名も確認し、昔から名義変更していないようなら、相続登記手続きも必要です。
土地家屋の市町村役場では、固定資産評価証明書を発行しています。固定資産評価証明書があれば、不動産価値が明確になるでしょう。

2-2.預貯金

預貯金の調査は、預金通帳を基本に行います。被相続人が持っていた預金通帳の金融機関支店へ出向き、預金残高証明書の発行を受けましょう。
まれに預金通帳が見つからない場合があります。クレジットカードや通信販売利用明細などを参考に、引き落としに使っていた口座を探し出すことができるのです。
光熱費などの払い込み状況からも判断できるでしょう。
預貯金について注意しておきたいポイントは、被相続人に死亡で遺産相続が発生したらすぐに手続きを行うこと。金融機関は、口座名義人が死亡したことが通知されると預金口座を凍結します。預金の引き出しができなくなるので忘れずに。

2-3.有価証券

有価証券や株式は、価格評価が難しいものの1つです。証券や証書を探します。見つかった有価証券を取り扱っている金融機関または証券会社に確認し、評価証明書の発行を受けてください。
評価額を元に、遺産分割協議書に記載して分割を行います。

2-4.生命保険

被相続人に生命保険がかけられていた場合は、亡くなったときに受け取る生命保険金も遺産相続の対象となることがあります。ポイントは、受取人。生命保険金の受取人がすでに亡くなっていると、被相続人の遺産となって相続遺産になります。受け取りにが指定されていれば、遺産分割協議の対象から外してください。

2-5.借金・ローン

相続財産の中でも調査が難しいとされているのが、借金です。周囲へ知られないように隠していた場合がほとんどで、見つけにくいもの。貴重品を保管していそうな場所を徹底的に探し、契約書・キャッシュカード・利用明細書などを見つけてください。
記帳した通帳から取り引きのある業者へ連絡し、借用状況の確認も行います。見つけにくい借金やローンは、クレジット情報管理を行う信用情報機関に依頼し、被相続人の情報開示を求めましょう。
情報開示にあたり、相続人であることを証明するために、遺産相続に関する資料・戸籍謄本・本人確認書類など指定されたものを用意する必要があります。信用情報機関は、インターネットで検索することも可能です。

3.遺産相続の手続きについて

遺産分割対象外となるものもあり、分割対象範囲を知っておくこともポイントです。また、時間がかかりがちな遺産相続ですが、負の遺産が見つかった場合には早めに手続きが求められることもあります。

3-1.遺産相続対象外になるもの

受取人が指定されている生命保険金は、遺産分割協議の対象となりません。生命保険金以外でも遺産相続の対象から外れるものもありますので、覚えておきましょう。

  • 受取人指定の死亡退職金(生命保険金と同じく、受取人固有の権利となります)
  • 墓地・仏壇・仏具・神具など祭祀(さいし)関連(遺言書で指定された人が継承しますが、ない場合は家庭裁判所または調停で申立を行います)
  • 身元証明人や期限のない保証債務
  • 遺族年金
  • 香典・葬儀費用

3-2.遺産放棄は3か月以内に

遺産の中に負債が含まれることもあります。負債額が大きい場合、遺産放棄する方がメリットが得られるケースもあるでしょう。
遺産放棄は、非常に悩むポイント。遺産放棄手続きは、相続人であることが判明してから3か月以内に手続きが必要です。遺産調査はなるべく早い段階に開始し、負債状況もしっかり把握しておくべきでしょう。家庭裁判所に申し立てを行い、受理されて相続放棄とみなされます。
遺産放棄を先送りしていて、債務者であった被相続人の死亡を知って相続人に取り立てが来るケースも珍しくありません。決断はなるべく早めにするようにしましょう。

4.まとめ

相続する財産の調べ方についてご紹介しました。

  • 財産の種類
  • 相続財産を調べる方法
  • 遺産相続の手続きについて

相続する遺産を調べ、遺産分割協議書に記載していきましょう。不動産・預貯金・有価証券などが対象です。受取人指定の生命保険金や死亡退職金は対象外となります。
負債が多額である場合は、相続放棄の手続きが必要です。相続人になったことが判明してから3か月以内に、家庭裁判所へ申し立てを行うようにしてください。