相続税の控除の種類とは?知っておけば手続きがスムーズに進みます。

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配偶者や親が亡くなると、やることがたくさん出てきます。
ゆっくりと行えるものもあれば、期限が決められているものもあるでしょう。
その中でも最も重要で期限があるものが、相続税の支払いです。
今回は、相続税の控除の対象をご紹介しましょう。
相続税は決して安くはありません。
しかし、控除内容を知っていれば相続税がぐっと軽減されることもあるでしょう。
家族が亡くなるとやるべきことが次から次へと出てきて、相続税のことまでなかなか手が回りません。
事前に法律を知っていると手続きもスムーズに行くでしょう。
ぜひこの記事を参考にしてくださいね。

  1. 相続税とは?
  2. 相続税がかかる財産、かからない財産とは?
  3. 相続税の控除の種類とは?
  4. 財産は明確にしておくことが大切
  5. おわりに

1.相続税とは?

相続税とは、人の死亡によって相続した財産に課せられる税金です。
「うちは資産家ではないので、財産なんかないよ」と思っている方もいるでしょう。
しかし、持ち家や個人名義の貯金も立派な財産です。
ですから、名義人が亡くなれば配偶者や子ども、親や兄弟などに相続されます。
不動産などはそのときの資産価値によって相続税が変動するのです。
ちなみに、よく似た税金に「贈与税」がありますが、これは生きているうちに贈与した財産に課せられる税金のこと。
こちらも一定額以上の財産を配偶者や子どもに贈与すると税金がかかりますので、注意が必要です。

2.相続税がかかる財産、かからない財産とは?

人が残す財産にはいろいろな種類があります。代表的なものは家などの不動産や貯金、そして株券などの有価証券です。
それ以外にも、現役で働いている方が亡くなった場合は退職金が残されます。
さらに、生命保険が支払われるケースも多いです。
これら財産のすべてに相続税がかかるわけではありません。
相続税がかからない財産とは、生命保険、退職金、墓所の土地代や仏壇、そして故人に支払われた香典、故人が行った寄付などです。
墓所の土地代や仏壇の代金といわれてもピンとこない方もいるかもしれません。
たとえば、都心の一等地にある墓所にお墓があり名義が故人になっていた場合、その資産価値はかなりのものになる可能性があります。
仏壇も、高いものは数百万円の価値があるのです。
しかし、何にでも相続税をかけては国民感情がよくない、という理由でこのようなものに相続税はかけられていません。
ただし、生命保険や退職金はすべて免税というわけではなく、五百万円×法定相続人の人数です。
つまり、法定相続人が5人いた場合は、二千五百万円までは無税になります。
それ以外の土地家屋、預貯金、有価証券、金銭的な価値の高い家具などは相続税の対象になるのです。
ですから、金銭的な価値が分からないものはその価値をはっきりとさせておきましょう。

3.相続税の控除の種類とは?

相続税は、相続する財産が多いほど高くなります。一千万以下では10%ですが、三千万円を超えると20%にアップするのです。
しかし、相続税は条件がそろえば控除になるものもあります。
この項では、その種類をご紹介しましょう。

3-1.贈与税額控除

相続開始から、3年以内の贈与財産は相続税の対象になります。
しかし、贈与税をすでに支払った場合は相続税から差し引かれるのです。
なお、3年以上前に贈与された財産については、控除の対象になりませんので注意しましょう。

3-2.配偶者控除

配偶者が亡くなり、その妻や夫が財産を相続した場合は法定相続分、または一億六千万円までは税金がかかりません。
ちなみに、配偶者の法定相続の割合は50%で、それを超えた額を相続し、なおかつ一億六千万以上財産がある場合が相続税はかかります。しかし、このような方はごくわずかでしょう。

3-3.未成年者贈与、障害者贈与

法定相続人が20歳未満の場合は、税金が安くなります。
両親、または祖父母を早くに亡くしてしまった、という方が対象になるでしょう。
また、法定相続人が障害を持っていた場合も同様です。
障害にはいろいろな種類がありますので、詳しくは法律家などに相談してみてください。
障害者手帳を取得しているならば、確実に障害者贈与が適用されます。

3-4.相似相続控除

両親が高齢の場合、相次いで亡くなるというケースも少なくありません。
たとえば、まず父親が死亡して母親と子どもで相続し、相続税を払ったとしましょう。
その3年後に母親が亡くなった場合、その財産を子どもが相続すればまた相続税を払わなければなりません。
そのため、10年以内に立て続けに相続があった場合、2回目以降の相続税は一部免除になります。
完全な免税ではないので注意しましょう。

3-5.外国税額控除

今、リタイヤ後に海外に移住する方も少なくありません。
物価の安い外国に住めば余裕ある老後を過ごせますし、そのような外国人を誘致している国もあります。
外国で一生を終えた場合、国によってはその国で相続税を支払う必要があるのです。
外国で相続税の一部を支払った場合、その分は日本の相続税から控除されます。
ですから、両親が外国へ移住してその地で亡くなる可能性がある、という方は税金を払ったという証明書類を忘れずに取っておきましょう。

4.財産は明確にしておくことが大切

さて、ここまで相続税の控除の種類についてお話をしてきました。
しかし、相続税を払うには、まず相続する財産の額がはっきりしていないとできません。
ですから、人が亡くなると、財産の計算もしなくてはならないのです。
通帳や土地の権利証、株券などがすぐに分かる場所に置いてあり、家族もその場所を知っているという場合は問題ありません。
しかし、自分にしか知らない隠し財産や借金がある方は要注意です。
今は、インターネットバンキングもありますので、通帳がない口座も増えています。
もし、遺族がこのような財産に気付かなかった場合、故意でなくても資産隠しと考えられる可能性があるのです。
また、多額の借金がある場合は3か月以内でしたら、遺族は相続を放棄することができます。
ですから、自分の財産は明確にしておきましょう。
また、金銭的な価値がある美術品などを持っている場合も注意が必要です。
価値が分からずに形見分けをしてしまい、後でトラブルになったという例もあります。
ですから、ある程度の年齢になったら財産の一覧表を作り、いざというときに備えておくと相続もスムーズに行くでしょう。

5.おわりに

いかがでしたか?今回は、相続税の控除の種類についていろいろとご説明しました。
財産の相続というと、資産家がするものというイメージがあります。
しかし、持ち家と預貯金がある方なら、誰でも相続が発生するのです。
また、今は法定相続人が見つからなかったり、財産分与の段階でいきなり法定相続人の名乗りを上げる方が出てきたりしてトラブルになるケースも増えています。
離婚をし、子どもを配偶者が引き取って長いこと音信不通になっている、という方は一度子どもに連絡を取りましょう。
自分が亡くなった場合、子どもは法定相続人になります。
手を尽くしても見つからなかったということを除き、その人抜きで相続をしてしまうと後でトラブルになるのです。
相続でトラブルが発生すると裁判になり、長期間争うケースも少なくありません。
そのようなことを避けるためには、自分の財産と法定相続人をはっきりとさせておきましょう。
それが一番確実なトラブル回避の方法です。