親の借金を把握するには?〜調べ方や発覚したときにすべきこと〜

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親が亡くなったときに借金があることが発覚すると、場合によっては遺産を相続する遺族が借金を肩代わりするケースがあります。借金を知らないまま相続すると自動的に借金も引き継ぐことになるので注意が必要です。だからこそ、「親が借金をしているのでは……」という疑惑があれば、事前に調査することをおすすめします。しかし、どうすれば親の借金を調べることができるのでしょうか。

本記事では、親の借金の調べ方などについて解説します。

  1. 親の借金を把握する方法は?
  2. 親の借金が発覚したときにすべきこと
  3. 親の借金を回避するには?
  4. 親の借金について相談する場合は?
  5. 親の借金に関してよくある質問

この記事を読むことで、親の借金が発覚したときにすべきことなどが分かります。気になっている方はぜひ参考にしてください。

1.親の借金を把握する方法は?

まずは、親の借金を把握する方法について解説します。

1-1.借金のようなマイナスの財産も相続する

被相続人が亡くなると、被相続人の相続人になっている者は相続放棄をしない限り、すべての財産を相続することになります。財産=金銭や不動産等のようなプラスの財産だけと思いがちですが、借金などのマイナスな財産も相続することになるので注意が必要です。つまり、親が借金をしていることを知らずに相続すると、その借金も相続することになります。その点をしっかりと把握した上で、親の借金を調べることが大切です。

1-2.郵便物等で調べる方法

家族に内緒で借金をしている方がほとんどなので、被相続人に生前に届いていた郵便物や関係書類をチェックすることが大切です。たとえば、金銭消費賃貸借契約書や銀行・消費者金融などの債権者から郵便物が届くでしょう。支払いが滞っている場合は、債権者から催告状・督促状などが届くので、それらの郵便物で借金を確かめることができます。また、口座から借金の支払い等をしていた場合は、毎月の口座から引き落とし先が分かるでしょう。ほかにも、自動車の車検証をローンで購入していたり、自宅等の不動産の登記事項証明書を確認したりすることも可能です。

1-3.個人信用情報の開示請求をする

個人から借金をしていなければ、銀行・信用金庫等の金融機関・クレジット会社・消費者金融などが貸付先になっているケースがほとんどでしょう。これらの金融機関は信用情報機関を作っており、そこで借金などの借り入れ状況を管理しています。本人や相続人であれば、信用情報機関の開示請求が可能です。開示請求をすることで被相続人の借金が判明し、いくら借り入れを行っているのか確認できます。

2.親の借金が発覚したときにすべきこと

それでは、親の借金が発覚したときに、何をすればいいのでしょうか。

2-1.借金の内容を確認する

親が借金していることを把握したら、きちんとその借金の内容を調べることが大切です。どのような会社からいくらぐらい借金をしているのか・いつまで支払わなければならないのか・どんな借金をしているのかなど具体的に確認したほうがいいでしょう。親の借金を調べるにも時間がかかってしまうため、早めに行動することをおすすめします。相続放棄は原則3か月以内というタイムリミットがあるからこそ、早めの行動が大切です。

2-2.プラスの財産とマイナスの財産と照らし合わせる

親の借金が発覚しやら、マイナスの財産がどのくらいあるのか明確にすることが大切です。そして、プラスの財産とマイナスの財産を照らし合わせてください。相続財産がプラスになるかマイナスになるか確かめるために必要なことです。相続財産がプラスになるのなら相続を承認するか検討できますが、マイナスになるなら相続放棄を検討したほうがいいでしょう。また、前述したように、相続放棄の手続きは相続開始を知ったときから3か月以内という機嫌が決まっています。そのため、早めにプラスとマイナスの財産を照らし合わせて判断しましょう。

3.親の借金を回避するには?

ここでは、親の借金を回避する方法について解説します。

3-1.相続放棄を選択する

プラスの財産とマイナスの財産を照らし合わせて、マイナスの財産が多ければ相続放棄を検討したほうがいいでしょう。親が亡くなると子どもは法定相続人という立場になります。財産を相続することになりますが、マイナスの財産も相続しなければなりません。借金であるマイナスの財産が多ければ、相続放棄を選択して親の借金を回避できます。相続放棄は、家庭裁判所に申し立てをし、相続放棄を認めてもらうことで無関係の状態になれる手続きです。申立先は被相続人の住所地にある家庭裁判所となります。

3-2.債権者からの返済はハッキリ断る

被相続人が亡くなって、その債権者から返済を迫られるかもしれません。そのときは、相続をしない限り、返済をハッキリと断ってください。それが、親の借金を回避できる方法となります。相続する際は返済義務が発生しますが、基本的に親の借金を子どもが払う義務はありません。悪徳債権者の中には、自分の大切な親を助けたいという子どもの気持ちにつけ込み、借金を回収するところがあります。相続しない限り、ハッキリと断る勇気を持つことが大切です。それでもしつこく返済を迫ってくるのなら、脅迫にあたる可能性もあるので警察に相談しましょう。

3-3.保証人・連帯保証人にならない

親の借金の保証人・連帯保証人になっている場合、親が返済できなくなると、その代わりに返済しなければならなくなります。そのため、絶対に親の借金の保証人・連帯保証人にならないことも親の借金を回避できる方法の1つといえるでしょう。保証人や連帯保証人は自分でお金を借りるのと同じことです。実際、軽い気持ちで保証人になったばかりに、人生を狂わされてしまったという人はいます。親が破産をする際にも連帯保証をしていた子どもが肩代わりしなければなりません。

3-4.親が生きているうちに債権整理をすすめる

親の借金を回避する方法として、親が生きているうちに債権整理をすすめるのも選択肢の1つです。債務整理とは、借金に苦しんでいる人が司法書士や弁護士に依頼をし、債権者と交渉して利息をカットしてもらえる方法となります。任意整理や借金を実質0にしてもらう自己破産・借金を強制的に減額してもらえる個人再生など、さまざまです。借金問題を解決するために司法書士・弁護士に依頼する手続きが債権整理となります。債権整理を行うことで、親がいなくなったときに子どもが肩代わりしたり、家族が負担になったりすることが避けられるでしょう。

4.親の借金について相談する場合は?

それでは、親の借金について相談する方法などについて解説します。

4-1.弁護士・司法書士などの専門家に相談する

親の借金をどうすべきか相談したい場合は、弁護士や司法書士など法律の専門家に相談することをおすすめします。正式に依頼すると、それなりの費用はかかりますが、弁護士事務所の中には無料相談を行っているところがあるでしょう。親の借金をどのようにすればいいのか、アドバイスが得られるかもしれません。特に、借入先が悪質な消費者金融の場合、違法な金利で返済を迫られる可能性があります。その場合は、できるだけ早めに弁護士に相談してください。放置すればするほど、取り返しのつかない状況になってしまうので注意が必要です。

4-2.相続人同士できちんと話し合う

弁護士からのアドバイスを受けながらも、親が亡くなった後で借金が発覚した場合、相続人同士で話し合いの場を設けなければなりません。借金をどのようにするのか・誰が何を相続するのかなど、話し合いを進める中で相談することも大切です。親族でなくとも、近くに親を亡くして借金の対応に追われた経験者がいれば、その人からアドバイスをもらうこともできます。親の借金は周囲に打ち明けにくいかもしれませんが、1人で悩み抱え込むのはNGです。

4-3.自治体や国民生活センターに相談する

弁護士や司法書士に相談するのはハードルが高い……と思っている方は、自治体の相談窓口や国民生活センターに相談するといいでしょう。国民生活センターでは幅広い消費者トラブルに対応しています。公的機関なので、無料での相談が可能です。親が生きているときに多重債務が発覚した場合、どのようにすればいいのか相談も受けつけています。また、自治体の中には、無料で弁護士や司法書士による相談が受けられるところもあるので、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。

4-4.遺品整理業者に相談するのも方法の1つ

遺品整理業者に相談するのも選択肢の1つです。遺品整理業者の主な仕事は遺品整理ですが、中には弁護士と連携を取っていたり、家財整理や生前整理などさまざまなサービスを行ったりしているところもあります。遺品整理を業者に依頼する場合、併せて親の借金について相談してみるといいかもしれません。遺品整理業者に依頼する場合は、できるだけサービスが充実しているところや実績のあるところを選ぶのがポイントとなります。遺品整理ファンデックスでは無料相談を受けつけているので、ぜひ1度ご相談ください。

5.親の借金に関してよくある質問

親の借金に関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.信用情報機関への開示請求方法は?
A.消費者金融に対して借り入れを行っていた場合は株式会社日本信用情報機構(JICC)、クレジット会社に対する借り入れは株式会社シーアイシー(CIC)に情報開示を依頼することになります。銀行に対する借り入れは全国銀行個人信用情報センターで郵送のみの受けつけ、JICCとCICは郵送のほか、インターネット・窓口での開示請求手続きが可能です。どの機関についても1,000円程度の手数料がかかるので注意してください。また、亡くなった親の借金を調べる場合は、自分が相続人であることを証明できる書類や被相続人が亡くなっていることを証明する書類が必要となります。

Q.開示報告書で確認しておきたいポイントは?
A.開示報告書には、その人自身の情報を示す属性と契約内容などの項目がありますが、特に注目すべきなのはお支払いの状況です。ここでは、その人がいくら借金したか・そのうちのいくらを返済しているのかを示しています。さらに、お支払いの状況に記載されている残償額に注目してください。残償額には借金がいくら残っているのかが記載されています。相続する場合は、この金額を相続人が返済しなければなりません。

Q.連帯保証人になっていたときの注意点は?
A.親の借金の連帯保証人になっていた場合、相続放棄できないので注意が必要です。相続放棄は親のプラス・マイナスの財産両方を放棄することになりますが、連帯保証人は債務者と一心同体を意味しています。そのため、遺族の誰かが連帯保証人になっていた場合、その借金は本人に代わって返済しなければならないのです。ただし、借金のすべてを返済しなければならないわけではありません。限定承認を使えば、いくらかマイナスの財産を減らすことができるでしょう。

Q.相続放棄をしても遺族年金・生命保険金は受け取れるのか?
A.相続放棄をしても、遺族年金や生命保険金は受け取ることができます。遺族年金や生命保険金は、相続財産としてみなされていないからです。ただし、生命保険金の場合は、受取人が亡くなった本人になっている場合は、受け取れないケースもあります。

Q.親が生きているうちにやっておきたいことは?
A.借金の有無をしっかりと把握することです。聞きづらいことかもしれませんが、今後の生活のためにも借金をチェックしておくといいでしょう。また、親が生きているうちに身のまわりにあるものを整理整頓しておけば、遺品整理が楽になります。親にとっても、必要なものだけで生活できるので一石二鳥です。

まとめ

自分で親の借金を調べる方法としては、郵便物や書類などをチェックしたり、信用情報機関に問い合わせたりする手段があります。けれども、素人が調べるには限界があるものです。確固たる証拠をつかみたい・確実に調べたいという方は、探偵事務所に相談するといいでしょう。プロの探偵員に依頼することで、親がどのくらい借金をしているのか・そのお金をどのように使っているのかなど詳しく調べることができます。借金は相続にもマイナスの資産として引き継ぐものとなるため、事前の確認が必要です。