
ハウスダストでお悩みの方に!〜健康被害や掃除・予防法教えます〜
2016/04/30
床や家具などにたまるハウスダストは、不潔な印象を与えます。また、見た目の問題だけではなく健康被害も及ぼすのです。特に赤ちゃんや小さなお子さん、アレルギーにお悩みの方がいるご家庭ではハウスダスト対策が必要でしょう。そこで、ハウスダストの健康被害や、ハウスダストを掃除するときの注意事項やコツ、そして、ハウスダストの予防法などをご紹介します。クリーンな環境を取り戻すためにお役立てください。
1.ハウスダストとは
そもそもハウスダストとは、どのようなモノなのでしょうか。
ハウスダスト(house dust)とは、読んで字のごとく室内にたまるほこりです。一般的に「ほこり」と聞くと、衣類や布団などから出るほこりを思い浮かべる人は多いと思いますがハウスダストはそれだけではありません。
- ダニやダニの死骸(しがい)・ダニのフン
- 食べかす
- 犬や猫などのペットの毛やフケ
- 人間のフケや毛髪
- 植物の花粉・胞子(ほうし)
- たばこの煙の粒子(りゅうし)
- 工場や自動車が排出する煙やガス
など、さまざまなモノがハウスダストとしてたまります。
2.ハウスダストによる健康被害
ハウスダストが床や家具などにたまっていると、不衛生でだらしない部屋に見えます。けれども、見た目の問題だけではなくハウスダストの一番の問題は、健康被害を及ぼすことなのです。
2-1.アトピーやアレルギー
ハウスダストの健康被害でポピュラーなのは、アトピーやアレルギーでしょう。アトピーは皮膚にかゆみや湿疹(しっしん)を引き起こし、アレルギーは鼻水や鼻詰まりや目のかゆみなどの症状が起こります。
アトピーやアレルギーの原因はさまざまです。しかしながら、ハウスダストは確実にアトピーやアレルギーを悪化します。病院に通いアトピーやアレルギーの治療をしていても、住んでいる部屋がハウスダストだらけだと改善されないのです。
2-2.ぜんそくや気管支炎(きかんしえん)
ぜんそくと聞くと、「子どもの病気」というイメージが強いのですが大人になってから発生する人は人口の3〜4%もいるそうです。成人の気管支(きかんし)ぜんそくは、過去30年間で約3倍にも増加しています。40歳を過ぎてから発症する人もいるので油断は禁物なのです。
ぜんそくは、専門医による適切な診断と治療が必要となります。そして、ハウスダスト対策をすることも予防や治療につながる大切な要素となるのです。
2-3.のどの不快感
なんとなくのどがいがらっぽい・痛みを感じる・つっかえる感じがする…などの、のどの不快感はハウスダストが原因のことが多いものです。
2-4.肌のかゆみ
家のソファーやラグの上で寝転がっていると、肌がチクチクする・かゆい・赤くなる…というときにはダニやハウスダストが原因のことが多いのです。ハウスダスト対策をしないで放置していると症状は悪化して慢性的に悩まされることになります。
3.ハウスダストの掃除方法
アトピーやアレルギー、ぜんそくなどの原因になるハウスダストはこまめに掃除をして部屋から取り除くのが一番です。ただし、ハウスダストを除去するには注意が必要になります。ハウスダストの掃除方法をご紹介しましょう。
3-1.エアコンを止めて窓を開ける
掃除中にエアコンをかけているとハウスダストが舞い散ります。掃除を始める前に、エアコンは止めて窓を開けてください。
3-2.最初はふき掃除を
まずは、床や家具の上にたまっているハウスダストをふき取りましょう。モップやぞうきん、使い捨ての紙製モップなどでほこりが目に付く場所を静かにふき取ってください。
3-2.掃除機は使わない
窓を閉めきったままで掃除機をかけていませんか。細かいハウスダストは、掃除機をかけると空気中に舞い上がってしまいます。掃除機は紙パック式とサイクロン式があり、どちらもハウスダストを掃除するにはデメリットがあるのです。
- 紙パック式…紙パックの繊維の穴から吸い込んだハウスダストを排出してしまう。
- サイクロン式…排気する空気は紙パック式よりきれいなものの、排気口から出る風がハウスダストを舞いあげてしまう。
つまり、床のハウスダストを除去するときには掃除機は使わないほうがよいのです。細かなハウスダストを吸着する働きのあるフローリングモップなどで静かにゴミやほこりを集めるように掃除しましょう。
また、じゅうたんやラグに掃除機をかけるときには窓を2か所以上開けて、舞い上がったハウスダストを外に追い出すように心がけてください。
3-3.掃除は上から下へ
最初に高いところから掃除をしましょう。掃除中に舞い上がったハウスダストは床に落ちます。まずは、家具の上や電気のかさ、扉のフチや窓わくなど高いところからふき掃除をしてください。
3-4.まとめて掃除するのではなくこまめに掃除
週末などに徹底的に掃除をすると部屋は見違えるほどきれいになります。けれども、ハウスダストは日々蓄積するのです。短時間でいいのでふき掃除は必ず毎日行いましょう。
3-5.掃除は起床後か帰宅後に
人が寝静まっている夜中〜明け方の間や、仕事などに出かけて誰もいない昼間は室内の空気が動きません。その間にハウスダストは空中から家具や床の上に落ちます。そこで、ふき掃除をするなら起床後すぐか帰宅後すぐが有効なのです。
4.ハウスダストの予防法
ハウスダストをできるだけ減らして健康被害を予防するにはどのような方法があるのでしょうか。
4-1.布製品は繊維のほこりが出にくい素材に替える
カーペットやラグなどは、できるだけ「けば立たない素材」に替えましょう。防ダニ加工をしている製品がおすすめです。また、カーペットは外して洗うことができるタイルカーペットにするとお手入れが楽になります。
クッションカバー・ソファーカバー・カーテン・ベッドカバーなどの大きな布製品も、ほこりの立ちにくい素材を選んでください。定期的に防ダニスプレーなどでダニ対策をするのことも大切です。
4-2.空気清浄機を使用する
デリケートな赤ちゃんや小さなお子さんがいるご家庭におすすめです。選ぶときには、HEPAフィルターや電機集塵(でんきしゅうじん)フィルターなど高性能フィルターを使用している製品にしましょう。
4-3.本格的な「断捨離」を行う
部屋に家具やモノがあればあるほど、ハウスダストは発生します。また、モノが多いと、ふき掃除がしづらくなるでしょう。さらに、家具やモノの裏側にハウスダストがふき寄せられてしまいます。ハウスダスト対策をする前に、まずは不用品の処分をしてモノの全体量を減らし掃除をしやすい環境にしましょう。
押し入れの中に古い布団や敷物、衣類などを詰め込んでいるとダニの温床になります。使用していないモノは処分してください。家の中のモノを減らしできるだけ空間を多くすると、毎日のふき掃除が楽になります。
家具や収納道具ほか不用品がたくさん出た場合は、不用品の買い取り・回収を行っているプロの業者に依頼するのもおすすめです。行政のゴミに出すために仕分けをする手間もなく、ご自宅が対応エリア内であれば回収にきてくれるので1度に部屋が片付きます。
まずは、部屋をスッキリとしてから掃除をしてください。
5.まとめ
いかがでしたでしょうか。ハウスダストが及ぼす健康被害や、効果的な掃除方法、予防方法などがおわかりいただけたかと思います。
生活をしている中でハウスダストをゼロにすることは不可能でしょう。けれども、掃除の仕方に注意したり、原因を減らしたりすることで激減することは可能なのです。
モノが多ければ多いほどハウスダストは増える…と心得え、こまめな掃除と整理整頓でハウスダストを減らし快適な空間を手に入れてください。