
遺髪とは? 保存方法・取扱い方のポイント・注意点をチェック!
2015/09/30
「遺髪」は故人の形見になる髪の毛のことです。大切な人ほど残したすべてのものを保管しておきたい気持ちがあるでしょう。できるだけ当時のまま故人の髪を残しておきたいものです。
そこで、遺髪の保存方法について詳しく説明します。保存方法のほかにも遺髪とは何なのか、詳しく知ることも大切ですよ。遺髪を保存する際の注意点もチェックしていきます。故人の髪を大切に持っておきたい人はぜひチェックしてくださいね。

1.遺髪とは?
大切な人が亡くなったとき、とても深い悲しみにおおわれます。いつまでも一緒にいたい気持ちから故人の髪を残す人も多いのです。遺髪とはどのようなものになるのか、詳しく説明しましょう。
1‐1.遺族にとって大切な形見になる
自分にとって大切な人が亡くなったとき、形見として何かを持っておきたい気持ちが出てくるでしょう。遺品整理の際に親族同士で形見わけをしていきますが、形見として故人の髪を手元に置く人も増えてきています。
遺髪とは、亡くなった人の髪です。大切な形見の1つとなり、葬儀社の担当者や親族の代表者が故人から髪を切りとります。故人の一部を形見にする習慣は、日本の昔からあったものです。
抵抗を感じる人もいますが、大切な故人の形見になるのは間違いありません。時代劇のドラマでも戦で亡くなった人の「髪」を家族に渡すシーンがありますよね。髪は昔から大切な人の一部になっているのです。
1‐2.「遺骨」の代わりとして
遺髪は「遺骨」の代わりになることもあるのです。遺骨の代わりに遺髪を供養する家庭も多く、形見として肌身離さず持っている人もいます。最近では、「手元供養」として遺髪を持っている人もいるのですよ。手元供養とは、身につけることのできるペンダントやコンパクトな骨つぼに遺髪をいれる方法になります。
ペンダントであればいつも身につけることができ、故人の思いと一緒に保管できるのです。ペンダントは手元供養用として発売しているので、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。ペンダントの中にあるケースの中に遺髪をいれて保管します。痛まないようにできているので安心ですよ。
1‐3.どうすれば遺髪になるの?
故人の髪となる「遺髪」は、どうすれば残すことができるのでしょうか。基本的に親族が希望を出すと葬式社の担当者や親族によって故人から髪の毛を切りとることができます。そのまま手元に残す人もいますが、神社やお寺に奉納する方法もあるのです。縁のある神社やお寺に奉納し、故人の冥福を祈ります。
また、自宅で保管する人もいるのです。保管方法や遺髪の使い道は人によっていろいろな方法があります。自分が遺髪をどうしたいのか、自分自身の思いと向き合いつつ適切な使い道をしてくださいね。大切な故人の髪は、故人の思いも詰まっています。あなたも大切な気持ちで取り扱っていきましょう。
2.遺髪の保存方法
2‐1.「湿気」に弱い髪を守る
湿気が多いと髪の毛はゴワゴワしてしまいすぐに傷ついてしまいます。故人の髪である遺髪でも湿気には非常に弱いのです。遺髪を保存する場合は「湿気」に気をつけなければなりません。湿気によって遺髪にカビが生えた、傷ついたなどの報告もあがっています。
1度傷んでしまった髪の毛はなかなかもとに戻すことができません。後悔しないためにも湿気対策をしていきましょう。湿気の影響を防ぐために、遺髪を通気性抜群、吸湿効果のある和紙でやさしく包んでください。和紙は湿気を防ぐうってつけの紙です。
また、包んだうえで密封するタイプの容器に保管しておくと良いでしょう。さらに、ホームセンターなどで売っている除湿剤を利用すると良いですよ。徹底的に湿気から遺髪を守ってくださいね。
2‐2.ダメージを与える「紫外線」対策を
遺髪の保管方法において、必ず気をつけなければならないのが「紫外線」です。「湿気」と同じく「紫外線」にも必ず注意してください。紫外線が髪の毛に当たると髪が傷んでしまいます。潤いやツヤのあるキューティクルがなくなるので注意してください。遺髪を直射日光が当たるような場所で保管してはいけませんよ。キレイな髪の毛が色あせてしまいます。
切った当初の髪の毛をできるだけ長く維持し続けるため、日の当たらない場所で保管してください。たとえ、箱の中にいれるとしても、引き出しの中で保管しておきましょう。油断は禁物ですよ。大切な遺髪だからこそ、以上の「湿気」や「紫外線」には十分に注意してくださいね。
3.保存する際の注意点
3‐1.十分に遺髪から水分を取りのぞく
故人から髪の毛を抜きとった際、遺髪に水分が残っている可能性もあります。水分が少しでも残っているまま保管してはいけません。十分に水分を取りのぞいてから保管してください。先ほど髪の毛は「湿気」に弱いと言いましたが、水分はカビの住みかになってしまいます。
十分に水分を取りのぞかないまま暗い押し入れや引き出しの中にいれると、カビが生えやすくなり遺髪が傷つくのです。後悔しないためにも、遺髪を保存する前に湿っていないかどうか確認してくださいね。湿っている場合、ドライヤーや風にあてるなど十分に乾かしましょう。
ただし、遺髪にドライヤーを使う際は注意が必要です。近い距離であててしまうと傷つくので利用するときは気をつけてくださいね。
3‐2.慎重に保存方法を選ぶ
遺髪はとても大切な故人の形見です。一生ものになるので保存方法は慎重に選ばなければなりません。遺髪をお寺や神社に奉納するのか、それともペンダントやストラップとして、家で保存するのか、それぞれの状況や家庭、自分の意志に合わせた方法に決めてください。
さまざまな保存方法を知り、どれが自分にとって最適なのかよく考えることが大切です。大切な形見だからこそ、失敗しない選び方をしていかなければなりません。悩んでいるときは、家族に相談しながら決めると良いでしょう。最近では、女性でも身につけることが可能なかわいいデザインも販売しているのでぜひチェックしてください。保存する場合は、注意点に目を向けつつ遺髪を正しい方法で保存していきましょう。
まとめ
遺髪とは何なのか、遺髪の保存方法や注意点について説明しました。大切な故人の髪の毛をさまざまな方法で保管できます。いろいろな保存方法をチェックして自分に合った方法を選びましょう。そして、保存するときはきちんと正しい保存方法で保管してくださいね。故人に対する思いはとても大切なものです。途中で存在を忘れることのないように、身近なところへ保管することをおすすめします。
- 遺族にとっては大切な形見になる
- 「遺骨」の代わりとして遺髪を供養する
- さまざまな保管方法がある
- 「湿気」に弱い髪を徹底的に守る
- 髪にダメージを与えやすい「紫外線」にも要注意
- 十分に遺髪から水分を取りのぞく
- 慎重に自分に合った保存方法を選ぶ
以上のポイントは要チェックです。
大切な形見ですので後悔のように、正しい方法をマスターして保管していきましょう。