
一人暮らしの遺品整理で起こる困りごとは? 片付けをスムーズに行うポイント
2019/04/16
「一人暮らしなので遺品整理のことで悩んでいる」「一人暮らしの遺品整理を業者に依頼するとどのくらい費用がかかるのか知りたい」という人は多いでしょう。近年は少子高齢化により、一人で暮らす高齢者が増加しています。離れて暮らす家族にできるだけ迷惑をかけないよう、自分の死後のことを考えておく人も多いでしょう。
この記事では、一人暮らしに多い遺品整理の困りごとや事前準備・業者に依頼する場合の費用などを詳しくご紹介します。
- 一人暮らしによくある遺品整理の困りごと
- 一人暮らしの遺品整理をする前にやっておくこと
- 一人暮らしの遺品整理を進める方法
- 一人暮らしの遺品整理を依頼する業者の選び方
- 一人暮らしの遺品整理に関するよくある質問
この記事を読むことで、一人暮らしの遺品整理をスムーズにすすめるポイントや業者に依頼する場合の流れ・業者選びの注意点などが分かるはずです。ぜひ参考にしてください。
1.一人暮らしによくある遺品整理の困りごと
まずは、一人暮らしに多い遺品整理の困りごとをご紹介しましょう。
1-1.賃貸物件の明け渡しまでに遺品整理をしなければならない
賃貸物件に暮らす高齢者の一人暮らしの方も多いでしょう。その場合、入居者の死後は当然、部屋を明け渡す必要があります。明け渡し期限まであまり時間がない場合は、急いで遺品整理をすることになるでしょう。身の回りのものがある程度片付いていないと遺族が慌てることになってしまいます。
1-2.遺品が大量にある
「親が実家で一人暮らしをしていたため、遺品が大量にあって困る」というケースも少なくありません。実家には故人以外の荷物や大型の家具なども多いため、遺品整理をするにあたって「どこから手をつけたらよいのか分からない」ということになりがちです。
1-3.孤独死の可能性もある
高齢者の一人暮らしで特に多いのが、孤独死についての悩みです。万が一、誰にも看取(みと)られることなく一人で亡くなった場合、遺体の発見まで時間がかかることが考えられます。血液や体液が付着した家財を処分したり、特殊清掃を依頼したりすることも必要になるでしょう。
2.一人暮らしの遺品整理をする前にやっておくこと
一人暮らしの遺品整理について、必要な事前準備や整理前にやるべきことなどをまとめました。
2-1.生前整理をして身の回りを片付けておく
一人暮らしの高齢者が増えている今の時代、生前の膨大な量の遺品を前にして途方に暮れる遺族は多いでしょう。生前整理をし、残された遺族が片付けなければならない遺品を減らしておくことをおすすめします。「親が一人暮らしをしているので遺品整理のことが心配」という人は、早めに生前整理をしておくよう、すすめてみてはいかがでしょうか。
2-2.賃貸物件の場合は大家へ連絡する
故人が賃貸物件に住んでいた場合、まずは大家に連絡して退去日や家賃について確認しましょう。いつまでに退去する必要があるのか、家賃の支払いはどうなるのかなどを確認してから、遺品整理に取りかかってください。
2-3.孤独死の場合は特殊清掃を依頼する
孤独死で遺体の発見まで時間がかかった場合は、特殊清掃が必要になります。自分で清掃すると伝染病に感染してしまう恐れもあるため、必ず特殊清掃業者に依頼するのがおすすめです。特殊な道具や薬剤を使って徹底的に除菌・消臭してくれるだけでなく、業者によっては家財の処分なども行ってくれます。
3.一人暮らしの遺品整理を進める方法
一人暮らしの遺品整理を進める方法やポイント・業者に依頼すべきケースなどをご紹介しましょう。
3-1.遺品をすべて出して仕分けする
まず、すべての遺品を出してみましょう。押し入れや物置などにしまってあるものもすべて出し、残すものと処分するものに仕分けしていきます。残すものの中から親族や知人などに形見分けするものを決めていきましょう。処分するものはどう処分するのか、リサイクルするのかを考える必要があります。
3-2.無理のない範囲で進めていくのがポイント
遺品整理には大変な労力と時間が必要になります。短期間で無理に進めようとすると途中でやる気が失(う)せてしまう可能性があるでしょう。「今日はこの部屋だけを片付ける」「先に大型家具を処分する」というように範囲を絞って行うことで、モチベーションも維持できるはずです。賃貸物件の明け渡し期限が迫っている場合などは仕方ありませんが、そうでないならゆっくりと自分のペースですすめていきましょう。
3-3.プロに依頼すべきケースも
自分で遺品整理をするのが難しい場合は、プロの業者に依頼するのも一つの手です。以下のような場合は業者に依頼するとよいでしょう。
- 遺品が大量にあり過ぎてどこから手をつけてよいのか分からない
- 遠方に住んでいるので遺品整理に通うのが難しい
- 一人で遺品整理をしなければならない
- 故人が住んでいた家やゴミ屋敷化してしまっている
- 大型家具が多くて処分に困っている
4.一人暮らしの遺品整理を依頼する業者の選び方
一人暮らしの遺品整理を依頼する業者の選び方や費用相場・注意点などをまとめました。
4-1.業者選びのポイントは?
一人暮らしの遺品整理では、「退去日までに遺品整理をしなければならない」「孤独死したので特殊清掃が必要」など、注意すべきポイントが多いのが特徴です。スムーズに遺品整理ができるよう、業者を選ぶ際は以下の点をチェックすることをおすすめします。
- 豊富な実績があるか
- スピーディーに対応してくれるか
- 特殊清掃も依頼できるか
- 料金体系が分かりやすいか
- 遺品整理士が在籍しているか
4-2.ワンルーム20,000~40,000円が相場
遺品整理を業者に依頼した場合の費用は、ワンルームで20,000~40,000円前後が相場です。基本的に、部屋の広さと作業員の人数で決まるため、故人が賃貸物件に住んでいたか実家に住んでいたかで料金は大きく変わるでしょう。エアコンの取り外し作業や特殊清掃などは別途料金が発生する場合もあるため、事前に確認が必要です。
4-3.まずは無料見積もりの申し込みを
遺品整理を業者に依頼する際の流れは、一般的に以下のようになります。
- 業者のホームページから無料見積もりを申し込む
- 作業日時を決定する
- 遺品整理作業
- 清算
4-4.遺品を大切に扱ってくれる業者を選ぶ
故人が一人暮らしだった場合、生前所有していたものについて遺族が把握できていないケースも多いでしょう。故人が何を大切にしていたのか分からないからこそ、遺品を丁寧に扱ってくれる業者に作業を依頼すべきです。そのためにも、実績や遺品整理士の有無については特にしっかりとチェックすることをおすすめします。
5.一人暮らしの遺品整理に関するよくある質問
「一人暮らしの遺品整理について知りたい」という人が感じる疑問とその回答をまとめました。
Q.親に生前整理をすすめたいのですが、どのように説明すればよいですか?
A.不要なものを減らすことで今後の生活が身軽で快適になること、安心して暮らせるようになることを説明するとよいでしょう。「生前整理をしておかないと残された家族が困る」などのネガティブな発言は避けるようにしてください。
Q.遺品整理で大量の書籍が出てきました。どう処分すべきでしょうか?
A.状態がよいものは本専門のリサイクルショップに買取してもらうか、図書館や学校などに寄付するのがおすすめです。
Q.遺品整理でどうしても捨てられないものはどうしたらよいでしょうか?
A.無理に捨てる必要はありません。ひとまず保留にしておき、時間がたってから再度考えてみてもよいでしょう。
Q.遺品整理はどのタイミングで行えばよいですか?
A.賃貸物件の明け渡し期限などがある場合以外は、好きなタイミングで構いません。気持ちが落ち着いてからゆっくり取りかかるとよいでしょう。法要などで親族が集まったタイミングに合わせて遺品整理を行うケースも多くなっています。
Q.悪質な遺品整理業者の特徴を教えてください。
A.ホームページが存在しない業者や一般廃棄物収集運搬業の許可を得ていない業者には注意しましょう。また、訪問見積もりをしない業者や見積書に不明確な項目が多い業者なども利用しないことをおすすめします。
まとめ
一人暮らしの遺品整理をスムーズに進めるポイントや業者に依頼する方法などをまとめてご紹介しました。一人暮らしの場合、遺品整理についての心配事を抱えている人も多いでしょう。そういった悩みを解消するために、遺品整理をプロに依頼するのも一つの方法です。「一人暮らしをしている高齢の親がいる」という方などは、ぜひこの記事を参考にしてください。