終活の断捨離はいつから? 生前整理・老前整理の始め方

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「終活や断捨離という言葉が気になる……」と、感じることはありませんか? 終活や断捨離に興味があっても、やり方がわからない人も多いでしょう。しかし、今や終活と断捨離は生活のダイエットとして、若い世代にも広がっているのです。この記事では、老前・生前整理、終活における断捨離について解説し、具体的な実践方法を紹介します。

  1. 終活と断捨離について
  2. 終活と断捨離の意義
  3. 終活における断捨離の方法
  4. 終活の断捨離のすすめ方
  5. 終活の断捨離のコツ
  6. 終活における断捨離の不用品をどうするか
  7. 終活と断捨離に関するよくある質問
  8. まとめ

この記事を読めば、終活と断捨離について理解が深まり、生前整理・⽼前整理を実行することができます。ぜひ、参考にしてください。


1.終活と断捨離について

1-1.終活とは?

終活とは、人生を総括し、より良い終わりを迎えるための活動です。具体的な活動として、所持品や財産を生前整理することや、葬儀や墓の準備を整えることなどがあります。

1-2.断捨離とは?

断捨離とは、ヨーガの行法である断行・離行・捨行(だんぎょう・りぎょう・しゃぎょう)に由来する言葉で、以下の3つを実践します。

  • 断:いらない物が入ってくることを断つ
  • 捨:家の中にたまった不要な物を捨てる
  • 離:いろいろな物への執着から離れる

1-3.社会背景と流行

「断捨離」は発案者である山下英子氏が著書において発表した言葉で、不要な物を減らして生活を快適にするという思想です。膨大な物を扱うストレスを減らし、人生を快適にするという考え方が共感を呼び、2010年の流行語大賞にも選ばれました。
「終活」は2009年の『週刊朝日』の終活に関する連載を始めとし、終活関連本が多数出版されています。少子高齢化社会において「子供の負担になりたくない」「自分らしい最期にしたい」という層に支持され、広がりを見せてきました。エンディングノートの発売や、生前整理のサポートなど、終活に役立つアイテムやサービスも数多く生まれています。

1-4.目的と必要性

断捨離は絶えず物の片付けに追われ、多くの物に圧迫される生活から逃れるために行います。身軽で快適な生活を手に入れるには、物の流入を断つ・捨てる・執着から離れるという断捨離の3つのステップが役に立つのです。

終活のなかで、生前整理は大きな割合を占めています。家の中が物であふれる状態で人生の終わりを迎えた場合、残された人に膨大な遺品整理の苦労をかけることになるでしょう。この苦労を避けること・財産の整理・人に見られたくないものの処分などを行うのが生前整理です。

物が多すぎて生前整理は難しいと感じる人も多いでしょう。このとき役立つのが断捨離の方法です。断捨離で物を減らし、執着をなくすことは、今後の人生を有意義に過ごすことにも役立ちます。

2.終活と断捨離の意義

2-1.それぞれの違い

断捨離は現在の生活を快適にし、物に縛られないライフスタイルを継続していくことを目的にしています。終活では「もし、急に人生の終わりが来たら」という想定で、いつ旅立っても困らないことを念頭に身辺を生前整理をするものです。

2-2.重なる部分

終活の目的で断捨離を行った結果、生活がとても身軽になり、「すっきりした気持ちで前向きに活動できるようになった」という声が多く聞かれます。物にまみれた生活に疑問と疲れを感じているのは、どんな人でも同じなのです。

2-3.終活における断捨離とは?

余計な物を家に持ち込まないことが断捨離の基本です。レジ袋や粗品といった無料のものも、今すぐ使うもの以外は断りましょう。終活において断捨離を行う場合、現在の生活に必要な物以外はすべてが捨てる対象になります。

長年過ごした家には、不要な物が数多くたまっているでしょう。「いつか使うかもしれないから」「ずっと置いてあるので気にならない」「特に大切ではない記念品」などは処分したほうがいい物です。このような物は、自分がいなくなれば、残された人が手間をかけて処分することになります。家族が困らないよう、できるだけ不要な物を少なくしておきましょう。

2-4.生前整理・⽼前整理と終活、断捨離について

終活の流行により、最近は30代と若い世代でも終活をするという人がいます。もしものことがあったとき、残された家族が困らないようにという配慮です。どの世代であっても、終活と断捨離は自分の生活を見つめ直すことになり、無駄な物への執着などがなくなるという面が肯定的に受け取られているのでしょう。

終活という意識はなくても、子供の独立や退職など、ライフイベントの節目に断捨離を行うことは一般的になりつつあり、「老前整理」という言葉も定着してきました。老前整理は高齢になる前に身辺をすっきりさせ、老後の人生を快適に過ごす準備です。体力があり、退職までに余裕のある50代から始めることが良いとされています。

年齢が高くなるほど持ち物が多くなるものですが、高齢になってからの生前整理は、気力や体力の面から難しくなるでしょう。若いうちから断捨離をライフスタイルとしておくと、一生困らないと考える人も増える傾向にあるようです。

3.終活における断捨離の方法

3-1.いつごろから始めるのがいいか

同居の子供が独立したり、配偶者が施設に入所したりといった変化は断捨離を始める機会になります。このようなきっかけがなくても、自身の健康や体力に衰えを感じるようなら、すぐに始めるほうが良いでしょう。整理や片付けは気力や体力を使うため、元気なうちに始めることをおすすめします。

3-2.なんのためにするか

「終活の断捨離なんて気が滅入(めい)る」と言う人もいますが、やってみると逆に不安感が少なくなったという声が多く聞かれます。物を処分すると「これだけあれば満足」ということが明確になり、物への依存が解消することが理由のひとつでしょう。

物を減らすと生活動線や収納の使い勝手が改善するため、実際に生活が快適になるという効果があります。より高齢になって動きにくくなることや、介護ベッドを入れる可能性も考えると、断捨離の意義はさらに大きいものがあるのです。

3-3.具体的に何をするか

  • 今の生活に不要な物が入ってこないようにする

いらない通販カタログや読んでいない雑誌の購読などは断りましょう。なんとなく定期購入している健康食品や化粧品なども中止します。

  • 明らかに不要な物を捨てる

家具や家電などの大きな物から、靴やかばんなどの小さな物まで、使っていない物や余っている物を捨てましょう。

  • 再度、不要な物を捨てる

一通り不要な物を捨てたあと、もう一度家の中を点検すると「これもいらなかった」という物が出てきます。捨てる行為に対するハードルが低くなり、物への執着が減るためです。

3-4.注意点

残された家族が片付けに困らないことが、終活での断捨離の第一の目的ですが、そのために自分の生活の質を下げるようなことがあってはいけません。生活に潤いを与える趣味の道具などは、興味をなくしたのでなければ処分しないでおきます。高価な品だからと大事にしまいこんでいた物は今から使うようにし、これまで使っていた安物を処分すると良いでしょう。なお、高級品でも使いにくい物は手放すほうが得策です。

4.終活の断捨離のすすめ方

4-1.ポイント

「今、使っている物」が必要な物です。「今は使っていない物」「いつか使うかもしれない物」は不要な物だと考えましょう。長期間置いていた物は知らないうちに劣化が進み、時代遅れの品となっていることも多く、処分するほうが良いでしょう。

4-2.断捨離の流れ

  • 必要な物と不要な物を分ける
  • 迷って分けられなかった物をまとめる
  • 不要な物を処分する
  • 2週間など時間を置き、迷った物を分けて処分する

4-3.チェックリスト

必要な物のなかに、捨てたほうがいい物があるかもしれません。以下のリストをチェックしてみてください。

  • 使っていない家具・家電

使わなくなった家具や家電は思いきって処分しましょう。家を出た子供のデスク・たんす・本棚・ベッドなど大きく場所を取っています。本やCDなども本人に断って処分するか、引き取ってもらいましょう。

  • 使っていない服飾雑貨

着ていない服・使っていない靴やバッグはたまってしまいがちです。高価だった物でも、長い間使っていないなら処分しましょう。普段着は必要枚数に減らすことです。

  • 気に入っていない物

普段使いの食器や花びんは気に入った物でしょうか。粗品でもらった皿やおまけでもらったコップなどを使っているなら、しまいこんでいる良い品物を使いましょう。

  • 使いにくい物

重くて使いにくい皿やフライパンや大きすぎる鍋などは邪魔になるだけです。

  • 昔は使っていた物

客用の寝具や食器のセット、子供が使っていたおもちゃやアウトドア用品といった「昔は使っていたが、今は使わない物」がたくさんあります。ライフステージの移り変わりによって不要になった物は処分しましょう。

  • 義理があるから置いている

誰かにもらったという理由で置いている物は、終活の際は処分してもかまいません。記念品やおみやげも、特別に思い入れがある物以外は一掃しましょう。

  • 使い切れず、いつまでもある

化粧品・洗剤・調味料など、あまり使わない物は、無理に使う必要はありません。粗品のタオルや紙袋・レジ袋なども、少量を残して処分しましょう。

  • 故障している

そのうち修理して使おうと思っている物も、今使っていないということは不用品です。

  • 存在を忘れている

ベランダなどに放置してある水槽や植木鉢、朽ちた物入れなどは、目に入っても処分する意識が働きにくいものです。

上記のように、気に入っていない物や使いにくい物を「もったいないから」と無理に使うことはやめましょう。物に占められた無駄な空間や、快適にすごせない時間こそがもったいないことなのです。

5.終活の断捨離のコツ

5-1.何から処分するか

最初から細かく完璧にやろうとすると、挫折しがちです。家具や家電といった大きな物から片付けると良いでしょう。場所で言えば物置・納戸・押し入れから始め、次に使っていない部屋の不用品を処分していきます。
生活に必要な物だけを残し、それ以外は処分するという気持ちで分けると効率的です。以下のような物だけを残しましょう。

  • いつも便利に使っている
  • 気に入っている
  • 使いやすい

5-2.捨ててはいけない物、必要な物は?

調子が出てくると、どんどん処分をすすめることができます。しかし、大事な物を捨てないよう注意しましょう。不動産の購入額やリフォーム費用は相続手続きに必要になるため、証明となる書類を保管しておきます。有料の趣味の会や各種の有料サービスなども、家族に脱退手続きができるよう連絡先や契約書類を1か所にまとめましょう。ネット銀行やウェブの有料サービスについては本人以外はわかりにくいため、特に注意が必要です。以下はまとめておきたい書類などの例をあげます。

  • 土地や家の権利書
  • 賃貸契約書
  • 年金・保険証券
  • 実印・銀行印・預金通帳
  • 不動産購入時の書類
  • リフォーム時の書類
  • 携帯電話やケーブルテレビ、趣味の会などの契約書類
  • ウェブサービスのパスワードなどの控え

5-3.迷ったときにはどうするか

食品・薬品・電池などには消費期限があります。期限の切れている物は捨てましょう。ほかのすべての物にも、以下のような消費期限があると考えると、処分しやすくなります。

  • 小さな物・安価な物:3年
  • 大きい物・高価な物:5年

5-4.注意点

故障していない家電は捨てる決心がつきにくいものですが、製造から10年以上経過した電気製品は発火などの危険があります。長く置いている布団はダニの死骸が数多くついていたり、納戸に保管していた物に黒カビが生えていたりと、健康に有害な物もあるのです。貴重な骨とう品でもない限り、古い物は捨てるほうが良いでしょう。

6.終活における断捨離の不用品をどうするか

終活のための断捨離では、さまざまなゴミや不用品が出ます。最近はゴミの分別方法が細かくなっており、一度にゴミに出すことはできません。以下は、いろいろな処分方法について紹介します。

6-1.自分でやる方法

自治体のゴミやリサイクルに出すには、まず、自治体のルール表を手に入れましょう。自治体が配布している広報誌や、ネットの自治体のサイトに詳しく書かれています。ゴミ分別に役立つアプリや詳細な分別表を公開しているところもあるので、チェックしてみてください。ゴミの分別方法は一般的には以下のような物ですが、自治体によって異なるため注意が必要です。

  • 可燃ゴミ:生ゴミほか、燃える物
  • 不燃ゴミ:陶器やガラスの製品
  • 危険物:刃物・割れ物・蛍光灯・ライター・アルカリ電池など
  • 資源ゴミ:新聞・雑誌・紙パック・ペットボトル・布・プラスチックなど
  • 粗大ゴミ:30cm角以上の物など
  • 家電リサイクル対象品:エアコン・冷蔵庫・テレビ・洗濯機・乾燥機
  • 小型家電リサイクル対象品:デジタル小物など
  • 二次電池リサイクル対象品:リサイクルマーク付きの充電池
  • ボタン電池:型式番号がCR・BR以外のコイン型の電池
  • パソコン:デスクトップ・ノートパソコン

粗大ゴミと家電リサイクル対象品は、粗大ゴミシールや家電リサイクル券の購入、運搬業者への引取依頼などが必要になります。ほかのリサイクル品は回収拠点へ持ち込む方式が一般的です。パソコンはメーカーや販売店に引取を依頼しましょう。

自分で処分する方法は、費用が安く済むことが多いのですが、上記のように手間と労力がかかります。すべてを自分でやろうと無理をすると、断捨離そのものが挫折する結果になりかねません。できる範囲にとどめ、ほかの方法を併用しましょう。

6-2.知人や地域の人に譲る

未使用のシーツや食器、カメラや楽器などの不用品は、良い状態なら捨てにくいものです。知人にもらってくれる人がいれば、譲りましょう。地域のコミュニティー誌や公民館などの掲示板に「差し上げます」とお知らせを出すのも一手です。チャリティバザーなどへ出品するのも良いでしょう。欲しい人がいれば手渡すことができ、喜んでもらえます。

6-3.リサイクルショップなどに売る

ブランド品の時計やバッグ、宝飾品や記念硬貨などはリサイクルショップなどへ持ち込み、換金すると良いでしょう。製造から3年程度の家電や有名メーカーの家具なども売れる場合があります。骨とう品や貴重な古書といった特殊な物は、専門のショップで見てもらうことが適切です。ただし、査定によって売れなかった場合は再び持ち帰ることになり、労力が無駄になります。それぞれのショップの買取希望品目を調べ、有望な物だけを持ち込むようにしましょう。

6-4.遺品整理業者に依頼

遺品整理業者は、生前整理にも対応していることがほとんどです。近年は引っ越し業やハウスクリーニング業などのさまざまな業者が「片付けサービス」を提供していますが、遺品整理を主要な業務としている専門業者は生前整理に慣れており、依頼がしやすいでしょう。

6-4-1.業者選びのポイント

  • 事前に見積金額の提示がある
  • 仕分け・梱包(こんぽう)・搬出までスタッフが行う
  • 粗大ゴミ・家電などあらゆる不用品を処分できる
  • 不用品の買取をしている
  • パソコン引取・データ消去ができる
  • 部屋や品物を傷つけない配慮をしている
  • 遺品整理士が在籍している

6-4-2.注意点

訪問による見積もりを依頼し、作業内容と金額をよく確認したうえで作業を頼みましょう。見積もりの時に、要望や質問をていねいに聞いてくれるかということも、業者選びの鍵になります。

近年、片付けサービスを依頼したが、品物を乱暴に扱われて気分を害したというケースが増えているようです。また、金品・貴重品を持ち去るというトラブルを起こす業者もいます。そのような心配をなくすため、作業の公開やスタッフの身元保証などの対策をしている遺品整理業者を選ぶと良いでしょう。

7.終活における断捨離に関してよくある質問

7-1.断捨離というと、修行のようなことではないのでしょうか?

一部の若い人の間では、何もないガランとした部屋に住むといった極端な断捨離も流行しているようです。しかし、終活における断捨離は、多すぎる物を整理するために行います。自分がすっきりと快適に暮らせることをイメージすると良いでしょう。

7-2.服を減らしたいのですが、捨てる物を選べません。

  • サイズが合わないもの
  • 好きではないもの
  • 動きにくいもの
  • 色があせたもの
  • 毛羽立っているもの
  • 布地がくたびれたもの

以上は捨てる基準です。判断に迷う場合は、3年間着ていないものは捨てるといったルールを決めることが有効でしょう。どうしても悩むものだけ、親しい人に見てもらう方法もあります。色あせなど、自分ではわかりづらい点を指摘してもらえるでしょう。

7-3.親が施設へ移り、実家が空き家のままなのですが?

とりあえず家を空けたまま入所というケースはよくあるのですが、長期に渡るようなら残っている物をすべて片付けましょう。

  • 不審者が侵入する
  • ねずみや害虫が繁殖する
  • カビの発生や残った食品などの腐敗
  • 家そのものが傷む

以上のような問題がおこり、近隣にも迷惑がかかる恐れがあるからです。本人や家族が片付ける時間がない場合は、貴重品の捜索も含めて業者に依頼し、家財を処分すると良いでしょう。

7-4.リサイクルショップに不用品の出張買取を頼もうと思うのですが?

リサイクルショップの出張買取を依頼する場合は、部品の欠落や故障のないことを確認し、依頼する品物の状態を正確に伝えましょう。出張査定で買値がつかなかった場合、キャンセル料や出張料がかかることがあるため、注意が必要です。

7-5.遺品整理業者の不用品買取のメリットは、どのようなことですか?

業者によって買取できる品目は異なり、多くの品目を扱っている業者を選ぶことがポイントになります。買取してもらえる品物があれば、買取金額を生前整理と相殺し、費用をおさえることができるでしょう。

8.まとめ

いかがでしたか? 今回は終活における断捨離の意味や目的を解説し、具体的なすすめ方を紹介しました。終活の断捨離は若い世代にも広がり、老前整理は50代から行うことが増えています。一度にやるのは大変という方には、部分的なプチ断捨離を行うこともおすすめです。この記事を参考に、ぜひ実践してみてくださいね。