故人のペットが飼えない場合の対処法は? 生前整理でまとめておくべきこと

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故人のペットを飼うことができれば問題ないですが、飼えない場合はどうすればいいのか悩みがちです。最初に考えられるのが飼ってくれる人を見つけることですが、なかなか見つからないケースがあります。ほかにもいくつか方法があるので、本記事では、故人のペットが飼えないときの対処法などについて解説しましょう。また、亡くなった後で困ることがないように、生前整理のポイントについても説明します。

  1. 遺品整理におけるペット問題
  2. 故人が飼っていたペットはどうすればいいのか?
  3. 生前整理でまとめておくべきペットのこと
  4. 故人のペットに関してよくある質問

この記事を読むことで、遺品整理におけるペット問題や対処法などが分かります。悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

1.遺品整理におけるペット問題

遺品整理におけるペット問題とは、一体どのような内容があるのかチェックしておきましょう。

1-1.故人のペットを誰が引き取るのか

遺品にはさまざまな種類がありますが、中でも大きな問題点となるのが個人が飼っていたペットです。生き物は1つの命なので、簡単に捨てることはできません。かといって、親戚で飼ってくれる人も見つからなければ、故人のペットを誰が引き取り世話をするのか悩むことになるでしょう。本来は、親族が引き取り飼うことが望ましいのですが、動物アレルギーや賃貸条件など自分たちでは飼えないケースも多いと思います。

1-2.ペットだけが残されるケースが増えている

ペットを飼う高齢者が増えていますが、同時に飼い主が亡くなってペットだけが残されるという悲しいケースも増えています。ペットと一緒に暮らす高齢者が増えているのは、世話をすることで認知症の予防効果が期待できるというメリットがあるからです。また、1人暮らしでも寂しさを感じることはありません。ペットを飼うことで心身の健康にプラスに働けるのは間違いありませんが、飼い主がいなくなったときのことを考えておかなければならないでしょう。特に、高齢者はいつどこで命を失うことになるか分からないので、生きているうちにペットの引取先を決めることが大切です。

1-3.行き場を失うペットたちが社会問題になっている

前述したように、高齢者がペットを飼うケースが増えており、ペットブームが到来しています。ペットブームと遺品整理における問題点が大きく関係しているのです。最近は、飼い主がいなくなり、行き場を失うペットたちが社会問題になりつつあります。実際に、飼い主が亡くなってしばらく誰にも発見されなかった場合、世話をしてくれる人がいなくなるので衰弱したペットが見つかるというケースも増えているのです。最悪な場合、飼い主と一緒にペットも亡くなっていることがあります。孤独死が増えている今、ペットを飼う際は十分に考えた上で判断しなければなりません。

2.故人が飼っていたペットはどうすればいいのか?

それでは、故人が飼っていたペットはどうすればいいのでしょうか。

2-1.身近に引き取ってくれる人を探す

まずは、身近に引き取ってくれる人がいないか探してください。お通夜と葬儀はバタバタするかもしれませんが、故人と縁があった人たちが訪れてお悔やみの言葉をかけてくれるでしょう。少し気持ちに余裕があれば、故人のペットの話を出してみるといいかもしれません。身近にペットを引き取ってくれる人が現れる可能性があります。お通夜や葬儀で話ができないときは、親族が集まりやすい四十九日などの法事に相談してみるといいでしょう。四十九日まで自分たちでお世話しなければなりませんが、一定期間であれば近所の人に相談するのも方法の1つです。飼ってもよいといってくれる人に引き取ってもらうのが、1番理想的といえるでしょう。

2-2.インターネットで里親を募集する

どうしても身近で引き取ってもらう人が見つからない場合は、FacebookやTwitterなどのSNSを通して里親を募集する方法もあります。インターネットを通して里親を募集するメリットは、全国から引取先を見つけることができる点です。中には、ペットの受け渡しを斡旋(あっせん)しているサイトもあるため、そのようなサイトを利用するのもいいでしょう。

2-3.動物愛護団体に譲渡する

インターネットでも引取先が見つからない場合は、動物愛護団体に譲渡する方法もあります。基本的に、動物愛護団体は引き取った動物の世話をしながら里親を見つけてくれるでしょう。ボランティア団体なので、引き取りにお金はかかりません。また、大々的に引き取りをしてくれるところがなくても、相談に乗ってくれるでしょう。里親の情報を持っている動物愛護団体やNPO法人もあるので、インターネットで探し相談してください。希望にそった引取先を紹介してくれる可能性もあるでしょう。

2-4.ペット信託などのサービスを利用する

金銭面に余裕があれば、ペットを対象にしている信託などのサービスを利用するのも選択肢の1つでしょう。たとえば、ペット信託・老犬ホーム・老猫ホームなどです。ペット信託は、飼い主が飼育費用を負担する代わりに新しい飼い主が面倒を見てくれるサービスとなります。老犬ホームや老猫ホームは、ペット版の老人ホームのようなところです。数か月の期間限定で預けられるほか、終身で面倒を見てくれるところもあるので、引取先が見つからない場合はサービスの利用を検討するといいでしょう。終身タイプとなると100万円前後の費用がかかることもありますが、大切にしているペットのことを考えて決めてください。

2-5.保健所に預けるのはNG

「故人のペットは保健所に預ければいい」と思っている方がいますが、保健所はペットを引き取ってくれる場所ではありません。そもそも、保健所のは、狂犬病などの被害が拡大しないようにあくまでも地域住民の安全と健康を目的とした施設です。保健所に収容されたペットは引き取り手が見つからずにいると、そのまま殺処分されることになってしまいます。実際に、保健所に連れていき、故人のペットが殺処分されるというケースが増えているので注意が必要です。

3.生前整理でまとめておくべきペットのこと

それでは、自分が生前整理でまとめておくべきペットのことについて解説します。

3-1.元気なうちに身辺整理をすること

自分が元気なうちに身辺をある程度片付けておくことを生前整理といいます。時間も体力もあるうちに生前整理をすることで、残された家族の負担を減らすメリットがあるでしょう。亡くなった後、1番苦労をかけるのは家族です。何の準備もなしに亡くなった遺品を整理することはとても大変な作業で、遺品の量が多いほど時間と手間がかかってしまいます。また、家族が形見分けで親族トラブルを起こしてしまう恐れもあるでしょう。生前整理は家族の負担を減らすのはもちろん、身辺整理を行うことで自分の生活も変わります。本当に必要なものだけで生活できるため、シンプル化が可能です。

3-2.ペットの基本情報を遺言書またはエンディングノートに記載する

生前整理でペットの基本情報を、遺言書またはエンディングノートに記載しておきましょう。基本情報としては、以下の項目となります。

  • 名前
  • 種類
  • 性別
  • 年齢・生年月日
  • 健康状態・病気の有無
  • かかりつけの病院
  • 特徴・癖(くせ)
  • 好きな食べもの(普段どんなものを食べていたのか)

できるだけ具体的に記載しておくことで、引取先がお世話しやすくなります。ペットそれぞれに性格があるので、やってしまうと起こることやどんなことが好きなのかも、より詳しく記載したほうがいいでしょう。

3-3.血統書と避妊手術の有無

血統書(決闘証明書)は一般社団法人ジャパンケネルクラブが発行しています。自分のペットが血統書つきかどうかハッキリと記載することも大切です。血統書は、血統登録された同一犬種の父母によって生まれた子犬に発行されるもので、人間にたとえると戸籍と同じ意味を持っています。血統書がついていると特別な種であることが分かり、引取先が見つかりやすくなる可能性があるのです。ペットを飼い始めたときに血統証明書を発行してもらっていると思うので、大切に保管しておきましょう。動物を引き取る上では重要な情報となります。
また、避妊手術の有無もしっかりとチェックしてください。動物を飼育する上で最も注意しておかなければならないポイントとなります。犬や猫の場合、繁殖を抑えるために避妊手術を行うケースが多いでしょう。すでに手術済みであればする必要はありませんが、手術していない場合はしなければならなくなるため、情報をまとめるべき内容です。

3-4.ペットの保険とお墓について

ペットの保険とお墓についても生前にチェックしておきたいポイントとなります。ペット保険に加入している場合は、契約時の書類がどこにあるのか、どんな保険に加入しているのかを遺言書またはエンディングノートに記載すべきです。ペット保険に加入している場合、医療費用を保険会社が負担してくれるでしょう。そして、ペットの飼育が高まるにつれてペット専用のお墓がたくさん誕生してきました。ペットを大切にしている方にとっては、同じお墓に入れてほしいと思っている方がいるでしょう。そのため、ペットの死後についても故人の意志を確認することが大切です。

4.故人のペットに関してよくある質問

故人のペットに関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.ペットにかかる飼育費用は残しておくべきか?
A.自分がいなくなったとき、ペットの飼育をしてくれる人に飼育費用を渡すことがあります。費用を向こうが負担してくれることもありますが、自分のペットを大切に育ててくれるのなら気持ち程度に費用を用意しておくと良いかもしれません。飼育費用がいくらかかるのか、考えながら安心できる費用を準備しておきましょう。

Q.生前に引取先を決める際の注意点は?
A.故人が約束していた人にお願いして面倒を見てもらうケースがありますが、いざお願いすると拒否される可能性があります。その可能性もきちんと考慮しておかなければなりません。約束を絶対守ってほしい場合は、遺言書に記載することをおすすめします。口約束の場合は、相手が拒絶する恐れがあるので、きちんと文書にして残すべきです。

Q.遺品整理業者選びのポイントは?
A.ペットを誰が育てるかはもちろんのこと、ほかの遺品もスムーズに整理する必要があります。しかし、親族がなかなか集まらず遺品整理が困難なケースがあるでしょう。そんなときは、遺品整理業者に依頼してください。遺品整理のスペシャリストである遺品整理士が在籍しているか・見積書の具体的な記載があるか・不用品回収サービスが利用可能かなどのポイントをチェックすることが大切です。遺品整理業者のファンデックスでは、無料相談を受けつけているのでぜひご利用ください。

Q.生前整理の進め方は?
A.生前整理を進める場合は、以下の手順を参考にするといいでしょう。

  1. 現金・預貯金・車・宝石など価値があるものの財産目録を作る
  2. 必要ないものと必要なものに仕分ける
  3. 必要ないものを処分する
  4. 誰に遺品を譲るのか遺言書またはエンディングノートに記載する

Q.遺言書とエンディングノートの違いは?
A.法的効力を持つかどうかが大きな違いです。正式な遺言書は法的効力を持つため、確実に自分の意思を示すことができます。一方、エンディングノートは遺言書のような法的効力がありません。エンディングノートに自分の希望を書いておくと家族に簡単な指示を出すことができ、希望を伝えることができるでしょう。ペットのことに関してはエンディングノートでも構いませんが、確実に自分の意志を伝えたいなら遺言書に記載することをおすすめします。

まとめ

故人のペットが飼えない場合は、身近に飼ってもらえる人がいないか探してください。保健所に引き取ってもらおうとする人がいますが、この考えは間違いです。保健所はあくまで狂犬病などの被害が拡大しないように、住民の健康を守ることが目的となります。故人のペットを引き取ってもらう場所ではありません。どうしても引取先が見つからない場合は、動物愛護団体に譲渡する方法もあります。また、自分がいなくなったときのことを考えて、生きているうちにお世話してくれる人を見つけることも大切です。生前整理でペットの情報もきちんとノートなどに記載しておけば、家族も安心できます。