喪主の挨拶を考える際、気を付けるポイントとは?

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葬儀は、結婚式のように日取りを決めて行えません。
長らく病気でふせっていた方ならば心構えをする時間もあるでしょう。
しかし、ある日突然家族が亡くなり喪主になる、ということもあります。
今回は、そんな喪主が葬儀の際に行う挨拶の書き方や気をつけるポイントをご紹介しましょう。
喪主はやることも多く、挨拶までとても考えていられないということもあります。
しかし、長々と話をする必要はありません。
喪主の挨拶で悩んでいる方は、ぜひこの記事を読んでみてください。

  1. 喪主とは何をする人?
  2. 喪主の挨拶に必要なこと、不必要なこと
  3. 挨拶の文例
  4. 挨拶を書く際のポイント
  5. 分からないことは葬儀社の人に尋ねる
  6. ​おわりに

1.喪主とは何をする人?

喪主とは、「喪の主」つまり葬儀を取り仕切る人です。
ですから、葬儀の責任者になります。
「施主」という言葉もありますが、施主とは厳密にいえばお布施を出した人という意味。
ですから、喪主イコール施主というわけでは必ずしもありません。
たとえば、故人の妻が葬儀のお金を出したけれど喪主は長男に任せたという場合は、喪主と施主が異なります。
しかし、ほとんどの場合は喪主と施主は同じ人になることが多いでしょう。
喪主の役割は、葬儀を取り仕切ることです。
その昔は供物の種類や祭壇の作り方、参列者にふるまう料理などをすべて決めていましたが、現在ではそれらは葬儀社の役割になっています。
ですから、現代の喪主の最も重要な役割は参列者の案内と挨拶です。
通夜では、故人の枕元に座って、参列者に挨拶をすることもあるでしょう。
葬儀のときも同じです。
しかし、参列者の多い葬儀では、喪主がひとりひとりと挨拶するわけにはいきません。
そこで、喪主が参列者全員に向かって挨拶をするのです。
挨拶は通夜と告別式で行います。
また、故人とご縁があり、告別式に出席できなかった方へは後日挨拶状を送付しましょう。

2.喪主の挨拶に必要なこと、不必要なこと

喪主の挨拶というと、テレビで中継される芸能人の葬儀で感情たっぷりに読み上げるスピーチを想像する方もいるかもしれません
しかし、このような挨拶を喪主がする必要はないのです。
喪主の挨拶で必要なことは、

  • 葬儀に参列してくださった方へのお礼
  • 故人が生前お世話になったことへのお礼
  • 故人との思い出
  • 結びの挨拶

の4つです。
場合によっては故人との思い出が削られる場合もありますし、喪主の自己紹介が入る場合もあります。
では、実際にはどのような挨拶がよいのでしょうか?
それを次の項でご紹介します。

3.挨拶の文例

この項では、挨拶の文例をご紹介します。
定形の文が多いですので、それほど難しく考えなくても大丈夫です。

3-1.参列者へのお礼

「本日は、お忙しい中故人の葬儀にご参列を賜り、誠にありがとうございます」といったお礼の言葉を冒頭に持ってきましょう。
この前に、「遺族を代表して一言ご挨拶を申し上げます。私は故人の(血縁関係)で喪主を務めさせていたく(名前)と申します」と入れてもよいでしょう。
文面はいろいろありますが、これを後ろの方へ回してはいけません。
必ず最初に入れましょう。

3-2.故人がお世話になったお礼

次に、故人が生前お世話になったお礼を述べます。
「生前は故人が大変お世話になりました」というのが基本ですが、故人の立場や年齢によって文面を変えましょう。
その後に「故人は×月×日に息を引き取りました。おかげさまで、安らかな最後でした」など、故人の様子を語ります。
人が亡くなる事情はさまざまですが、できるだけ穏やかな言葉を選びましょう。
生々しくならないように注意してください。

3-3.故人とのエピソード

家族との短いエピソードを語りましょう。
故人が高齢の場合は、定年後の生活や家族とのふれあいなどを語ると無難です。
時間の関係もありますから、無理に入れる必要はありません。

3-4.結びの挨拶

「皆様方には故人と同様にお付き合いいただき、ご指導ご鞭撻(ごべんたつ)をよろしくお願い申し上げます」といった結びの挨拶でしめます。
これは、定形文のようなもので文例もたくさんありますから、前の分と比べてバランスのよいものを選んでください。

4..挨拶を書く際のポイント

喪主の挨拶は、長々としゃべればよいというわけではありません。
この項では、挨拶を書く際に気をつけなければならないポイントをご紹介します。
ぜひ参考にしてください。

4-1.ゆっくり目にしゃべって2~3分の量に収める

喪主の挨拶は、前述したように2~3分で収めるのがスマートです。
ですから、ゆっくり目にしゃべってそのくらいで終わるように分量を調節しましょう。
お礼や結びは削れませんので、故人とのエピソードを厳選してください。
大体400字詰めの原稿用紙1枚~1枚半が適当です。

4-2.分かりやすい言葉を選ぶ

挨拶の言葉は、分かりやすくしましょう。
難しい言葉を無理に使う必要はありません。
ただし、砕けすぎないようにも注意してください。
名称は「父、母、兄、姉、祖母、祖父、弟、妹」で統一します。
「お父さん」「お母さん」は喪主の挨拶としてはふさわしくありません。
さらに、尊敬語、謙譲語、丁寧語の使いわけにも注意しましょう。
分からなければ辞書を引いたりネットで調べたりしてください。

4-3.感情的にならないようにする

喪主は、葬儀を取り仕切る役割を担って(になって)います。
ですから、感情的になりすぎないように心がけてください。
故人が高齢者で、長く病床にあった場合はそれほど難しくはないでしょう。
しかし、交通事故などで突然無くなった場合などは、心の整理がつかないこともあります。
喪主がどうしても挨拶ができない場合は、別の人に代わってもらいましょう。

4-4.親しい方には後日礼状を送る

告別式に参列できず、電報や香典が郵便で送られてくる場合もあります。
そのような方には、後日お礼状とともに香典返しを送りましょう。
通常は印刷のものですが、故人と親しい間柄からだった場合は、手書きの方がより丁寧になります。

5.分からないことは葬儀社の人に尋ねる

通夜や告別式は、今も地域色が濃い行事です。
ですから、挨拶にも地域独特のルールがあるかもしれません。
分からないことが出てきたら、素直に葬儀社の人に尋ねましょう。
挨拶の文例を紹介しているサイトもたくさんありますし、書籍も多数販売されています。
しかし、これらは東京の葬儀を基準にしているのです。
最近は核家族化が進み、葬儀のお手伝いなどをする機会も減りました。
ですから、長年その土地に暮らしていても葬儀のしきたりが分からないという方も増えています。
やることがたくさんあって忙しいとは思いますが、打ち合わせの合間をぬって尋ねてみましょう。

6.おわりに

いかがでしたか?
今回は、喪主の挨拶を考える上で気をつけるべきポイントなどをご紹介しました。
喪主の挨拶は、短く簡潔に終わらせた方がよいのです。
故人への語りかけや思い出話などは、ほかの型の挨拶に任せましょう。
地方によっては、喪主のほかに孫や子どもの中の代表者が挨拶をすることもあります。
また、宗教によっては挨拶に独特の決まりがあるケースもあるでしょう。
それらを踏まえて文面を作ってください。
なお、挨拶の文面は地方によっては薄墨で専用の紙に書く場合もあります。
筆記用具は葬儀社が用意してくれますので、慣れなくても自分で書くようにしてください。
字の上手下手は関係ありません。気持ちが大切なのです。