8050問題の解決策は? 主な問題・予防法・公的支援を詳しく教えます!

はてなブックマークに追加 Twitterでシェア Facebookでシェア Google+でシェア

「子どもが長年ひきこもっているが、8050問題が心配だ」「実家が8050問題に直面しているので、よい対策法を知りたい」とお考えではありませんか? 今、日本では80歳前後の親と50歳前後の子どもが一緒に生活し、困窮するケースが増加中です。このままでは親子が共倒れになってしまうことから、社会問題として正面から向き合い、解決する必要があるでしょう。しかし、具体的にどんな対策をすればいいのか、どんな支援が受けられるのかなど、よく分からないですよね。

そこで今回は、8050問題の解決策について詳しく解説します。

  1. 8050問題とは?
  2. 8050問題が起こる原因は?
  3. 8050問題を防ぐ方法は?
  4. 8050問題以外に起きている問題
  5. 厚生労働省の対策や支援について
  6. 8050問題に関するよくある質問

この記事を読むことで、8050問題の解決策や防ぐポイントがよく分かります。まずは、記事を読んでみてください。

1.8050問題とは?

最初に、8050問題とはどんなものか見ていきましょう。

1-1.80代の親が50代の子どもを養うこと

8050問題とは、80代の親が50代の子どもを養うことで、家計や介護などが深刻な状況に追い込まれる問題のことです。一般的に、成人した子どもは、就職・結婚などで親元を離れていきます。しかし、何らかの事情で子どもが家にひきこもってしまい、なかなか自立できずに長期化すると、親子共に高齢化してさまざまなデメリットが生じるのです。8050問題は、現代ならではの社会問題であるといえます。

1-2.中高年のひきこもり数は想像以上に多い

40~64歳までの、いわゆる中高年のひきこもり数は、約61万人以上存在すると推定されています。しかし、ひきこもりを隠しているケースもあるため、実際には100万人以上存在していると考えることも可能です。つまり、8050問題を抱えている家庭も相当多いことが分かります。8050問題は、もはや他人ごとではありません。

2.8050問題が起こる原因は?

8050問題が起こる主な原因を詳しく見ていきましょう。

2-1.中高年のひきこもりが増えた

8050問題は、10~20代の子どものひきこもりが長期化し、そのまま中高年になったことが主な原因です。1980~1990年代には、いじめ問題のせいで中学生や高校生の不登校が急増しました。その後、社会に復帰するきっかけを持てずにひきこもりが長期化してしまったケースが多いのです。ひきこもりが長長期化すると働く気力が起きず、40~50代になってもニートとして親の収入を当てにして暮らすようになります。しかし、親も高齢化するため、子どもを養うのが難しくなり家計が破たんするのが問題です。

2-2.氷河期世代の非正規社員化

氷河期世代の非正規社員化も、8050問題の原因の一つです。1991年のリーマンショック以降、日本は深刻な不景気に陥り、新卒の正社員採用が激減しました。さらに、ちょうど第二次ベビーブーム世代と重なったこともあり、多くの若者が正社員として就職することができませんでした。また、正社員として就職できても、希望する業界に入れるケースが少なく、結果的にすぐ退職してしまう人が多かったのも事実です。そのため、パート・アルバイト・派遣社員など、非正規社員として不安定かつ低収入な働き方をせざるを得なかった人が大勢いました。

2-3.子離れ・親離れできない関係性

8050問題には、子離れ・親離れできない関係性も大きな原因です。親がいつまでも子どもの世話をすることで、子どもも甘えてしまいます。自分の子どもだから養うのは当然だ、家から追い出しても生活できないのでは困る、といったことから過保護になってしまうことが問題です。自分がいないとダメだと親が考えると、子どもが自立する機会を奪ってしまいます。また、子どもが働かなくても親の収入だけで生活できることから、親子が共依存の関係になるのです。

2-4.親に収入や財産があると生活保護を受けられない

親に一定の収入や財産があると、子どもが自立したくても生活保護が認められないのも原因の一つでしょう。生活保護は、世帯単位の収入および財産を厳しく審査して受給の有無が決まります。親と同居していて、親が子どもを養うことができると判断されると、子どもが親から自立したくても、親が別居を認めなければ同居せざるを得ません。しかし、親の収入だけでやっていけるにしても、やがて貯金や財産が尽きてしまうことでしょう。生活保護を受ける状態になったころには、親子とも高齢化しており子どもの自立が難しい状況になってしまいます。

3.8050問題を防ぐ方法は?

8050問題を防ぐ方法を詳しく見ていきましょう。

3-1.誰でもひきこもりになる可能性があることを理解する

ひきこもりは、誰もがなる可能性があることを理解してください。「うちの子にかぎって」という考え方はやめましょう。ひきこもりになるきっかけは、多種多様です。今日は元気に出かけていった子どもが、明日からひきこもりになることもあります。8050問題が他人ごとではないことを理解できれば、早めに対策することが可能です。

3-2.親族や周囲の人に協力してもらう

8050問題を予防するためにも、親族や周囲の人に協力してもらいましょう。一番いけないのは、家族がひきこもりを恥ずかしいからと隠してしまうことです。問題を早期に解決するためには、数多くの人に協力してもらうことが必要になります。まずは、親族や周囲の人に相談して、力を貸してもらいましょう。悩みを聞いてもらうだけでも心が軽くなり、解決法が見えてくることもあります。

3-3.健康管理をきちんとする

8050問題を予防するためにも、健康管理をきちんとすることが必要不可欠です。ひきこもりになると主に家の中だけで生活することになるため、運動不足になって体力や気力が大幅に落ちてしまいます。社会に出ようと考えても、すぐに疲れてしまったり体調を崩してしまったりするのでは、長続きしません。8050問題に移行しないためには、普段から適度な運動や栄養バランスの整った食事を意識し、健康管理をきちんと行いましょう。

3-4.自治体の相談窓口を活用する

自治体の相談窓口を活用することも、8050問題を防ぐ方法の一つです。自治体でも8050問題に危機感を持っており、専門の相談窓口を設置しているところもあります。たとえば、東京都では、「ひきこもりサポートネット」が利用可能です。相談窓口を頼れば、利用可能な支援制度を説明してくれたり、今後の生活について適切なアドバイスをしてもらったりすることができます。

4.8050問題以外に起きている問題

8050問題以外にも起きている問題について詳しく解説します。

4-1.9060問題

8050問題は、そのまま9060問題に移行する可能性が大きくなります。9060問題は、8050問題よりもさらに厄介です。たとえば、8050問題の時点では見られなかった「老々介護」が始まります。老々介護では、介護者となる子どもも高齢なため、心身の負担が大きくなるのが困りごとです。介護による疲労がたまると、要介護者への虐待につながります。また、将来を悲観して介護心中や介護自殺を図るケースもあり、深刻です。

4-2.年金の不正受給

年金の不正受給が急増しているのも見逃せません。年金の不正受給とは、親がすでに亡くなっているのに死亡届を提出せずに年金を受け取ることです。年金をもらえなくなると子どもが生活に困るため、きちんと火葬や届け出をしません。親が家で亡くなっても、表向きはまだ生きているかのように振る舞います。自治体が確認のためにやってきても、何かと理由を付けて親との対面を拒否するため、発覚が遅くなるのが現状です。

4-3.ゴミ屋敷問題

8050問題とゴミ屋敷問題は、密接につながっています。親子共に高齢になれば、ゴミを捨てたり不用品を処分したりすることが、大変になるからです。毎週決まった曜日にゴミを出すことができなくなれば、部屋の中がゴミであふれてしまいます。また、適切なタイミングで不用品を処分することも難しくなるため、中には足の踏み場がなくなるほど大量のものにより天井まで埋まることもあるでしょう。ゴミ屋敷になると大変不衛生になり、悪臭や害虫が発生しやすく、病原菌やウイルス・カビの温床になります。また、ものにつまずいてケガをしやすくなる、精神的に不安定になりやすいなど多くのデメリットがあるのも問題です。

5.厚生労働省の対策や支援について

厚生労働省の8050問題対策や支援にはどんなものがあるのでしょうか。

5-1.ひきこもり地域支援センターの設置および運営

厚生労働省では、ひきこもり対策推進事業の一つとして、ひきこもり地域支援センターの設置および運営を行っています。ひきこもり地域支援センターとは、ひきこもりの人の自立や就労支援の窓口として、都道府県や指定都市に設置されている施設です。社会福祉士・精神保健福祉士・臨床心理士といった、ひきこもり支援コーディネーターを配置し、ひきこもりの人を強力にバックアップする体制を整えています。

5-2.ひきこもりサポーター養成研修事業

厚生労働省のひきこもり対策推進事業には、ひきこもりサポーター養成研修事業も含まれます。ひきこもりサポーター養成研修事業とは、ひきこもりの自立支援に向けて専門的な研修を行うことです。ひきこもりサポーターとして専門教育を受けた人は、ひきこもりが発生している家に出向き、親子の自立支援を行います。

5-3.就労準備支援・ひきこもり支援の充実のための予算計上

厚生労働省では、就労準備支援やひきこもり支援の充実のため、2018年度から正式に予算計上しています。内容は、ひきこもりの中高年者に就業支援を行い、自立を促すというものです。2018年度の予算は13億円でしたが、決して十分な金額とはいえません。本格的に問題を解決するためにはより多くの予算が必要であり、今後も継続かつ増額の余地が残ります。

6.8050問題の解決策に関するよくある質問

最後に、8050問題の解決策に関する質問に回答します。それぞれ参考にしてください。

Q.8050問題の解決策で就労支援をしても定着が難しいのでは?
A.確かに、ブランクが長い分仕事に慣れるのにも時間がかかるため、すぐに辞めてしまう人もいるでしょう。しかし、行政があきらめてしまえば、5080問題を根本的に解決するのが難しくなります。働くことができる年齢なら、適切な就労支援を受けることが必要です。

Q.十分な収入や財産があれば8050問題は発生しない?
A.断言できません。たとえば、今は十分な収入があっても、介護が必要になれば想像以上に支出が増加するからです。また、認知症を発症すれば、悪質業者に財産をだまし取られてしまう可能性もあります。十分な収入や財産があっても、きちんと対策をしておくことが必要です。

Q.8050問題になりやすいのは男性と女性のどちら?
A.現時点では、男性のほうが多くなっています。しかし、男女共にいつどんな理由でひきこもりになり、8050問題に直面するか分かりません。

Q.実家が8050問題に直面したらどんな援助ができる?
A.結婚や就職などで家を出ている場合、頻繁には帰省できないことでしょう。しかし、電話やメールなどでこまめに連絡を入れたり相談に乗ったりすることはできるはずです。

Q.ゴミ屋敷をなるべく効率よく片付ける方法は?
A.専門業者に作業を依頼することをおすすめします。8050問題では、親子共に高齢で体力・気力に乏しいケースが多く、ゴミ屋敷を片付けるのが大変です。その点、専門業者に依頼すれば労力がかからず、キレイに仕上げてくれるので助かります。また、大量のゴミや不用品を処分してもらえるのもメリットです。なお、当ファンデックスでもゴミ屋敷の片付けをお受けしています。見積もりは無料ですからお気軽にご連絡ください。

まとめ

今回は、8050問題の解決策について詳しく解説しました。8050問題は、ひきこもりの長期化と高齢化が主な原因になります。ひきこもりになる理由は、就職や病気など人それぞれです。8050問題の主な解決策は、ひきこもりの人の就労支援を行い、自立を促すことになります。社会から離れてブランクがあっても無理なくマイペースで働くことができれば、自立も夢ではありません。そのためにも、厚生労働省や各自治体が行う支援制度を積極的に活用することが必要です。